TOP おしごと 助太刀編集部中山の「施工管理の苦労話 〜設備工事編〜」

助太刀編集部中山の「施工管理の苦労話 〜設備工事編〜」

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はじめまして!助太刀の営業部(フィールドセールス)に所属している中山と申します。
営業部ではお問い合わせをいただいた法人様に対して「協力会社探しをご支援する助太刀マッチングサービス」もしくは「社員採用をご支援する求人サービス」を各社の状況に合わせてご提案させていただいています。

今回の記事は「施工管理の苦労話」ということで、私の実体験を交えつつ、施工管理のみなさんの悲哀を優しく包み込む温かいスープ的な記事を書いていきたいと思います!よろしくお願いします!

ーー 前職は何をしていたんですか?

前職は、老舗の専門商社で管材や設備機器の営業をしていました。さらに、入社したタイミングで「我が社も、これからは材工どっちもやれるようにならんといかん!社員みな、工事のことをちゃんと勉強するんや!」と社長から号令がかかり、気づいたら2級管工事施工管理技士の資格を取っていました。

高級スーツを身にまとい颯爽と街を歩く夢は早々に破れ、現場でスライドブロックを持った時にはスーツが尻から破れ、その日からワークマンで買ったジーベックの作業着が私の愛用服になりました。

ちなみに服といえば、週刊助太刀編集部員が実際にスケートリンクに行って比較検証した「冬の現場に必須!どれが最強の防寒パンツか寒い所で実際に履き比べてみた」
が参考になるので、まだ読んでない方はぜひ。

個人的にはシルエット太めの方がかっこいいと思うので、ワークマンの「360°リフレクト透湿防水防寒パンツ」かAmazonの「フォーキャスト Nextソルジャーパンツ」が好みですね。作業パンツ…かっこいい!!!

えっと、なんの話でしたっけ?(笑)

ーー 設備の施工管理って具体的にどんな仕事ですか?

一口に「施工管理」と言っても、幅がとっっっても広いので、この質問は難しいですね(笑)
雑な言い方をしてしまえば「工事に必要な人・モノ・金・時間をコントロールする仕事」は全て施工管理だと思うので、今回はあくまで私が担当していた設備の施工管理についてお話しさせてください。

私が担当していたのは、会社の強みとしていた「エアコン」や「受水槽」などの商材を、材料だけではなく工事も含めて受注し、協力会社に工事を発注する、という形態でした。

例えば、大型商業施設の新築工事現場で一次請けのサブコンから「受水槽工事だけを請け負う二次請け」として担当することもあれば、テナント改修現場でリフォーム会社から「エアコン工事を請け負う一次請け」として担当することもありました。

FRPの受水槽。最近は直圧ポンプの性能が向上したため新規需要は減少傾向ですが、改修案件や避難所の貯水タンクとして、今でも多くの現場で使われています。

ーー 一次請けと二次請けで仕事内容に違いはあるの?

二次請けであれば一次サブコンの施工管理が工事全体の流れを把握しているので、自分が全体を把握する必要はなく「いかにサブコンの施工管理を上手にサポートし信頼してもらうか」が鍵でした。一次請けのサブコンの施工管理はゼネコンや横の業種(建築・内装・電気など)との工程調整で大変なので、自分が発注する先とのコミュニケーションくらいはスムーズに済ませたいもの。私も新人の頃は段取りが悪く「もっと工事わかる人いないの?」と怒られまくりましたが、今ではいい思い出です。

一方、自分が一次で請けるときは「主体的に元請けさんをリードすること」が求められます。私がよく担当していたのは住宅〜店舗クラスの比較的小・中規模の現場だったのですが、元請け(建築)は設備工事のスペシャリストではありません。ときにはエアコン工事の設計からお願いされることもありました。そんな時は企画・提案する力が必要ですし、何よりも建築構造や電気工事など建設業の総合的な知識が求められます。「ALC?なんすかそれ?」レベルだった私は、外壁貫通の際に何度ホルソーを鉄骨にぶち当てたことでしょう。その度に職人さんに呆れられたことは言うまでもありません。

昔のマンションはエアコンスリーブがなく、換気口に配管を通してベランダに降ろしていました。コンセントも増設するケースが多く、こちらの現場では露出のボックスを採用しました。

というわけで、「設備の施工管理って具体的にどんな仕事か」の質問には、担当者の数だけ答えがあると思います。一次請けと二次請けでも性質が違いますし、現場規模でも仕事内容は変わってきます。

ーー けっこう詳しいんですね

ちなみに前述のとおり、私はサブコンの施工管理としてバリバリ現場に張り詰めていたタイプではないので、専門の方からすれば小僧のレベルです。すみません。ここまで偉そうに語りすぎました。前職時代の諸先輩からヤジが飛んできそうなので、一度ここら辺で保険を入れさせてください(笑)

とはいえ、大手サブコンから地場サブコン(設備工事会社)の施工管理の人たちとずっと一緒に仕事をしてきたので、彼らの仕事内容や働く喜び・苦しみはわかっているつもりです。
なので引き続き、設備の施工管理代表みたいな顔でこちらの記事を進めていきたいと思います。

ーー 施工管理は大変ってよく聞くけど、どのあたりが大変なの?

いろんな要素があると思うので「これ」って言い切るのは難しいのですが、シンプルに考えると「予定通りに進まないことが多い」から施工管理の仕事は大変(激務)になっていると思います。至極当たり前なことですが(笑)

少し話が逸れますが、以前、某YouTuberが経営しているプログラミングスクールに通っていたことがあって、そのときにプログラミング(エンジニア)と建設業(施工管理)ってほとんど状況が一緒だなーと思ったんですよね。

プログラミングを教える時に、よくカレー作りの話をするそうで「美味しいカレーを時間内に作るためにはどうするか?」と考えると、ちゃんと必要な具材を揃えて、炒める時間が長いものから切って、炒めてる間に他の材料も切って…あ、もちろんごはんは先に炊いておかないと…(以下略)

これって、建設業の工程管理とまったく同じですよね。完成に向けて必要な工程を洗い出して、漏れなく、ダブりなく、順序立てて進める。ただ、「現場は生き物」とはよく言ったもので、建設業の場合は天気によって材料を切る作業が1mmも進まなかったり、料理中に想定外の具材が必要になったり、そもそも材料を切る人がぜんぜん集まらなくなったり。
あまりにも対応しないといけない項目が多いから施工管理は大変なんだと思っています。

もちろんエンジニアの世界も大変だと思いますが、エンジニアはどちらかと言うと「そもそも美味しいカレーの定義が変わるんですか?ここに来て!?」みたいな土台からの変更が大変だったり、建設業とはちょっと違うのかなと思います。あ、でも建設業も工期中に仕様が大きく変わったりするから、やっぱり建設業って大変なのかも(笑)

降雪地帯では雪の影響が工期が遅れることも…この日は予想より降雪量が少なくて「5cmくらいしか積もってないです!やったー!」と職長さんに報告したときの写真です(たぶん)

ーー 施工管理として働くメリットってなんですか?

ここまで「施工管理は大変」とか、そもそもタイトルが「施工管理の苦労話」だったり、なんだかネガティブな印象を与えているかもしれませんが、これは愛情の裏返しでして…(笑)

私自身、施工管理の仕事はとても楽しくやらせてもらっていました。元請けのゼネコン・サブコンから信頼してもらえたらドンドン仕事がやりやすくなりますし、現場の職人さんと仲良くなれば何でも言い合える仲間になれる。
こんなにいろんな人と繋がれて、一緒に何かを作り上げる仕事、他にそうそうないと思います。「ここ俺が担当したお店なんだー」と女性をデートに誘うようなシーンは残念ながらありませんでしたが、自分が設計・施工したお店に会社の後輩を連れていき、よく自慢してましたね。嫌な先輩でした。

そういうエモい部分じゃないところで言えば、給与水準は全産業・全職種の中でも比較的高く、独立もしやすいです。「職人不足」以上に「施工管理不足」は深刻なので、一生懸命勉強して現場経験を積んでいけば、高い水準で安定した収入を得られるチャンスは十分ある職業ではないでしょうか。

ーー 施工管理は稼げるけど大変なんですね。どうしたら働き方が改善されると思いますか?

施工管理は長時間労働の問題が深刻で、その中でも特に設備工事の施工管理は他の施工管理(土木、建築、電気)と比べて激務になりやすいと言われています。

その原因の一つに「遅れた工程の皺寄せ」があります。建設工事は土木工事→躯体工事→屋内工事と進んでいくので、遅れた工程の皺寄せが屋内を担当する設備・電気・内装に集中します。その中でも、設備は大型の機器の搬入・据付けがあったり、館内を配管で張り巡らせたりと、重労働&大量作業が待っています。それを短納期で仕上げるとなれば、休みたくても休めたものではありません。

それを改善するためには、本当にいろいろな面での改革が必要で、「業界全体の改革」という視点で見ると、助太刀が取り組んでいる「職人や工事会社の流動性をあげること」は大きなポイントですよね。短納期で現場を納めるためには、「職人不足」と言えど多くの職人の力が必要です。また、その職人や工事会社を探す時間がかかることも施工管理の長時間労働の原因の一つになってますから、そこはまさに助太刀が変えようとしている部分ですよね。

ーー 施工管理の働き方改革には「”良い”元請けとつながっておくこと」が鍵になるということですね。

個人的にはもう一つ注目していることがあります。それは、なぜそもそもそんな無理な工期を前提とした請負契約がこれほど多く成立してしまっているのか、という点です。

実際に、私がお世話になった設備会社の中には「工期に十分な余裕がある現場しか受注しない」という方針の会社がありました(みなさんそうだと思いますが、群を抜いて現場の選別が厳しい会社でした)
その会社、そんなスタイルにもかかわらず毎年倍々成長していたので、どんなカラクリなのか社長に聞いてみると「特に変わったことはしてないよ。工程管理がちゃんとできる元請けの仕事を、しっかりこなしているだけ」と答えてくれました。

そのときは「ふーん」と思って聞いていたのですが、今こうして助太刀で仕事をしていると「良い元請けに出会いたい」という声をよく聞きます。(それと同じくらい「良い工事会社、職人に出会いたい」という声もよく聞きますが)

どうしても下請けメインの仕事をしていると、仕事を切られては困るので元請けに対して強く言えず、無理な要求を受け入れてしまうことがあります。私はこれを「安易なイエス」と呼んでいるのですが、「安易なイエス」が積み重なると「激務」に変わってしまいます。そうならないように、工程を守ってくれる良い元請けをいくつか確保しておいたり、状況によって新しい元請けを積極的に開拓していくことが、激務改善の近道と言うこともできます。

これに関しては施工管理の担当者個人が解決できることではなかったりするので、難しい話にはなってきますが、助太刀はこうした建設業の根本的な問題も解決していけるように、これからも建設業で働く皆様と共にチャレンジしていきます。あれ、なんか会社の宣伝になっちゃいましたね(笑)

ーー 最後に、施工管理を目指す方に向けて、メッセージをお願いします。

繰り返しになりますが、施工管理の仕事は勉強することも多く、誰でも簡単にできる仕事ではありません。その代わり、しっかり経験を積めば一生食べるのに困らない…いや、むしろそんなレベルではなく、建物の量に対して管理する人が足りない状況は一層深刻化していくので、非常に希少価値の高い人材として活躍することができます。

例えば、大工の世界ではプレカット技術の確立により、ここ数十年の間に1施工当たりに必要な職人の数はどんどん減少していきました。今後もすべての業種において、AIを含む技術の進歩により、人間の労働を必要としない場面が増えていくことは間違いありません。

しかし、「工事をどう進めるか」を考えるクリエイティブの部分は、まだまだ人間にしかできない仕事だと思います。このクリエイティブの部分がまさに、施工管理の希少価値であり、楽しさであり、高待遇の要因だと私は思います。

どうしても建設業は3K(きつい、汚い、危険)のイメージだったり、「職人が怖い」みたいな雰囲気があって、若い人がなかなか来てくれないのですが、もし挑戦するのに迷っている人がいれば「飛び込んでしまえばたいしたことなかったですよ」とお伝えしたいですね(笑)

あと最後に、助太刀で働いて感じたことですが「若い人をしっかり育てていきたい!」と思ってる経営者の方がたくさんいらっしゃって、建設業の未来って実は明るいんじゃないかと。

そういった企業さんや親方さんの魅力を伝えていくことも我々の役割かなと思っているので、これからも私自身、チャレンジを続けていきたいと思います。

皆様、最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。

今後も皆様にご覧いただけるよう、読んでいて楽しく、為になるような内容を発信していければと思いますので、週刊助太刀をぜひぜひよろしくお願い申し上げます!

以下の記事では頑張っている建設業の皆様のさまざまな悩みについて解説しております。

建設業でこんなお悩みありませんか?あなたに助太刀をおすすめする理由