アイスプライスとは、ワイヤーロープを加工する技術のこと。英語で表記すると「eye splice」。「アイ」は「目」、「スプライス」は「継ぎ合わせる」という意味である。
「さつま加工」「さつま編み」は「アイスプライス」と同義といって良い。「編み込み加工」という言い方もある。
建築現場では、さまざまな場面でワイヤーロープが使用される。特に玉掛けのように物を吊り上げる作業では、ワイヤーロープにアイスプライス加工を施すのが必須となる。クレーン等安全規則にアイスプライスの加工方法が定められている。
アイスプライスのやり方は、まずワイヤーロープの先端を、丸く目のような形に曲げて、フックなどを引っ掛けられる空間を作る。ワイヤーロープの先端部分を解きほぐしたら、ほぐしたもの(ストランド)をロープ本体に編み込む。
安全規則では、ストランドを編み込む回数を3回以上と規定している。安全係数の規定も設けられており、ワイヤーロープの破断荷重からワイヤーロープに作用する最大荷重を割った値が6以上でなければならない。
アイスプライスの他にも、ワイヤーロープを加工するものとしてロック加工(ロック止め・圧縮加工)がある。専用の金具でワイヤーロープの先端に輪っかを作り、ワイヤーロープをまとめた金具を機械で圧縮する。