仮囲いは、工事期間中に現場の外周に設けられる防護板のことを指しています。一般的に、工事期間中の「安全確保」、「第三者災害の防止」、「騒音・塵埃(じんあい)の悲惨防止」などを目的として設けられます。加えて、関係者以外の立ち入りを防ぐという役割も担っています。具体的には、木造以外かつ2階以上の建築工事では、1.8m以上の高さで設置します。設ける位置については、敷地の境界線上が一般的です。
ただし、建築物の外壁が敷地いっぱいのケースにおいては道路や隣地を借りることもあります。また、付随する主要出入口および通用門は、工事の規模や周辺の道路の状況に合わせて設けられます。出入口については、原則外開きにはしません。第三者との接触を避けるためです。以前と比較して、現在は開放の度合いが高まっている傾向にあります。
したがって、一部の現場では透明なアクリル板などで現場の内部を通行者に見せるような仮囲いもあります。さらに、美観にも配慮がなされています。イラストが描かれていたり、緑が置かれるなど周辺の風景にマッチするような工夫がなされているものが存在します。その他、主な材料として鋼製版、波鉄板、合板のほか、有刺鉄線などが用いられます。