サンドブラストとは表面加工の技術です。砂状の細かい研磨剤をコンプレッサーのノズルから高圧噴射して、製品や部材の表面に凹凸を施します。研磨剤には硬いアルミナ(酸化アルミニウム)やガラスビーズ、軟らかめのプラスチックやポリエステル、植物の種などがあります。
サンドブラストの主な用途は以下の4つです。
1.さび取り、塗装やメッキの剥離、クリーニング、部品の穴開けといった削る加工
2.接着材や塗装材の密着性を向上させるための下地を粗す加工
3.磨く、ぼかす、グラデーションをつけるといった仕上げ加工
4.石材、ガラス、布地(ジーンズなど)に模様を施すデザイン加工
タンカーから精密機器の部品まで、サンドブラストは多様な工業製品の下地処理に用いられるほか、建築やアートの分野でもデザインに活用されています。
建築分野で使われるのは、床面の滑り止め加工、洗い出し仕上げ、クリーニングなどです。御影石の床や階段には、サンドブラストと鏡面を組み合わせたデザイン性の高い滑り止めが施されています。遊歩道のアスファルト舗装は、サンドブラストで洗い出しをかければカラフルな骨材が露出し、やわらかな風合いに仕上げられます。またインターロッキングやコンクリートのクリーニングにも有効です。