桟木は「さんぎ」と読む。断面の狭い横木の総称である。
細い桟木は格子状などに組んで、障子戸や欄間などの模様として使用する。木材を乾燥させる時、間隔を空けて木材を積み重ねる際に使われる木材も桟木と呼ぶ。

多くの場合、桟木は屋根に用いる物を指す。厚さ15mm幅30mm程度の桟木を屋根に設置して、瓦を引っ掛けて固定する。
桟木は横方向に並べる方法と、縦横に交差させて並べる方法がある。縦方向に並べる桟木は「縦桟木」、横方向は「瓦桟木」「瓦桟」(かわらさん・かわらざん)などと呼ぶ。

瓦桟木の下にさらに桟木を設置して、雨水を排出しやすくする工法がある。そのような桟木を「流し桟木」または「流し桟」という。瓦桟木を加工して、水抜きや通気がしやすくしたものを設置する工法も存在する。
桟木にはスギやマツ、ヒノキなどが適している。防腐処理を施した桟木も用いられている。大手ハウスメーカーなどは、近年合成樹脂製の瓦桟木を使用するようになった。

コンクリートを打設する際にも桟木が用いられる。コンクリートを流し込む型枠を作成する時に、コンパネを補強する目的で桟木が周囲に取り付けられる。また、コンクリートの床の上に敷桟(しきさん)と呼ばれる桟木を敷いて、型枠の土台としても使う。