単管足場とは、単管と呼ばれる直径48.6mmの鉄パイプを組み合わせて建てる足場のことをいう。
足場工事でよく採用される枠組足場は、建枠・ジャッキベース・交差筋違・脚注ジョイント・アームロックなどの部品を使用して組み上げる。単管足場の場合、基本的にクランプと呼ばれる緊結金具と単管だけで設置可能。ホームセンターなどで単管足場の材料を調達できるほどで、資源の無駄が出にくい。
単管足場は比較的シンプルな構造のため、枠組足場では設置が難しくなる狭い場所でも利用できる。また、シンプルな構造であるがゆえに、複雑なデザインの建築物にも合わせて設置しやすい。柱の位置や足場の高さなどを自由に作り変えられる。
ただし、枠組足場と比べると強度や安全面で単管足場は劣る。そのため、単管足場は高層の工事には不向きである。高層工事で使用する場合は、建地の最高部から31mを超える部分の単管足場は単管を2本組にしなければならない。
単管足場は労働安全衛生規則により、足場の幅(はり間方向)を1.5m以下、建地のスパン(桁行方向)を1.85m以下にしなければならない。同様に、1スパンの積載荷重は400kgとする。その他にも、第一層を地上からの高さを2m以下とするなど、細かく規定されている。