トータルステーションとは、土地の計測の際に使う機械で、距離と角度を同時に計ることが出来る計測器です。建設する土地の大きさや高さを調べることを測量(そくりょう)と言います。計測の際に基準となる位置を三角点、高さを水準点(すいじゅんてん)もしくは、ベンチマーク(略してBM)と言います。水準点は国土交通省に置かれる国土地理院により、全国の国道、主要道路に設置されています。

建設現場には三角点、水準点から設定した仮の水準点を設けます。それをカリベンチマーク(KBM)もしくはテンポラリーベンチマーク(TBM)と言います。建設現場の測量はそのKBM若しくはTBMを基準に、測定する箇所の距離と角度を計測して、高さを算出します。

かつて距離の計測にはチェーンまたはテープを用い、角度の計測はコンパスを使用してきました。その後、望遠鏡を応用して角度を計測する「セオドライト(theodolite)」、「トランシット (transit)」、レーザーを用いて距離の計測する「光波測距儀(こうはそっきょぎ)」が開発され、精度が向上しました。トータルステーションはセオドライトと光波測距儀を組み合わせたもので、それまでは距離と角度を別々に測定したものを、同時に測定できるようになりました。現在ではパソコンの機能も備わり、計算や帳票、図面の作成まで行えるようになりました。