湧水ピットは、排水用の水中ポンプを利用するために、地下で湧き出す水を一カ所に集めるように周囲より一段低く掘った部分のことを指しています。ピットについてはいくつか種類があり、その中のひとつです。場合によっては釜場ともいわれます。地下の最も下の階の床下に設置されることが多い傾向にあり、床下点検口から点検されるのが一般的です。地下は地上と比較すると水分(湿気)が多い場所です。
そして地下の床下部分には耐圧盤があることが多いため、耐圧盤のスラブの上端は湧水ピットの方に向けて水勾配をとります。結果、湧水ピット内に水が集まるようにします。
また、完璧な防水処理を施し、地下に水を入れないのが理想です。しかし、防水処理を施しても地下水を完璧に防ぐことは困難です。そこで、水が入ってくる前提でピットを考える必要があり、ピットに流れ込んできた地下水を釜場に流し、釜場にたまった水についてはポンプを使用して外部に排出していくのが湧水ピットの目的です。加えて、地下ピットにおいては、配管ピットと兼用されることが多いのも特徴です。
配管ピットはメンテナンスできる場所にあるかどうかがポイントなので、メンテナンスに支障がなければ問題ありません。よって、湧水ピットと兼用できるのです。