根切り(ねぎり)とは、建物の基礎や地下部分を作るために、地面を掘り空間を造る作業のことです。かつては森林などを開発して建物を建てる際に、木の根を切ることから出来た言葉と考えられ、「根伐り」と書くこともあります。

建物の基礎の種類により掘る空間の形状が異なります。べた基礎の場合、建物全体を掘る「総掘り」、布基礎の場合、建物外周部のみを掘る「布掘り」、独立フーチング(footing)の場合、基礎の部分だけを掘る「壺掘り」となります。現代の根切り作業は油圧パワーショベル等で、土を掬い上げ、ダンプカーに載せて搬出する工法が一般的です。

根切りの際に発生する地盤との段差を山留め(やまどめ)と言い、その傾斜部分を法面(のりづら、のりめん)と言います。深さ1.5m以上の根切りを行う際には、建築基準法により、施工図の作成、山留めの設置などの措置が必要であり、各自治体の条例によって着工前に工事計画の届け出を行なわなければならないこともあります。

また、根切り作業を行うブルドーザーや油圧ショベルなどの建設機械を用いる場合には、車両系建設機械運転技能講習の資格も必要となります。ユンボと呼ばれるパワーショベルの場合は、小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育の受講でも資格取得が可能となります。