NPとは、土木用語で粘土含有量の少ない砂質土(非塑性土・Non Plastic)の略称となります。
粘土粒子を含む土は水分量が小さいと固体(Solid)となり、水が含むにつれて体積も増し、半固体、可塑性体(Plastic)、液体(Liquid)に変化して行きます。液性限界とは土が可塑性体から液体に移るときの水分比を表し、土が可塑性体から半固体に移るときの水分比を塑性限界と表します。液性限界と塑性限界の差を塑性指数と言い、土の塑性である幅を表します。液性限界(Liquid Limit)試験では黄銅皿に厚さ1㎝も試料を入れ、試料の中央部で溝を作って落下試験を行いますが、その溝が作れない場合をNP(Non Plastic)と表します。
塑性限界(Plastic Limit)試験においては、試料の塊を手のひらで転がしながら直径3㎜のひも状にしますが、それにならない場合もNP(Non Plastic)と表します。単位質量の粘土粒子が保持しうる水分量を土のコンシステンシーと言います。
粘土含有量が少ないNP砂質土(非塑性土)は可塑性を示さず、元に戻ろうとはしません。このNP砂質土の地盤は地震の際に液状化し易い特性を持っています。1993年の北海道南西沖地震の時には砂丘列の後背湿地帯を中心に液状化を起こしています。土質試験結果のコンシステンシー特性欄でNPの有無を確認することが出来ます。