配管系統図は、配管の順序、構成要素、設備との位置関係を示すために作られるものです。「配管図」と呼ぶこともあります。液体、気体の配管が必要な機器や建築設備で用いられます。系統図はほかにも、電力に関するもの、弱電に関するもの、ダクトに関するものなどがあり、設備の設計管理には欠かせません。図面は一般的に平面図です。

しかし、配管図系統図は仮の軸を足して、立体的にルートを知れるのが特徴です。平面図のみでは表現不可能な情報を伝達できます。また、配管の位置のみを記載せず、計器、バルブ、弁といった配管材料も記載しなければいけません。しかし、部品を図面に記載するのは効率的ではありません。さらに配管系統図には多くの配管、設備、機器が図示されます。

部品まで記載すると、読みづらくなったり、間違った解釈をしてしまったりする可能性があります。リスクを防ぐため、図面に記載する際は計器、バルブ、フランジ、継手といった部品は記号化されるのが特徴です。用いる記号は、全国統一のルールとして「JIS B 0011」で決まっています。ただ、作製する会社によって記号はバラバラです。配管図の凡例(レジェンド)をあらかじめ独自に決めている会社がほとんどです。