密度とは、物質の質量を体積で割って求められる値をいう。キログラム毎立方メートルやグラム毎立方センチメートルなどの単位で表す。
密度と間違えやすいものに比重がある。物質の密度を水の密度で割った値が比重となる。水に対する比率を示すものであるため、比重には単位を用いない。
さらに、密度と混同しやすいのが比重量である。密度が質量を体積で割ったものであるのに対して、比重量は重量を体積で割ったもの。つまり、比重量は重力を計算に入れるものであるが、密度では重力を計算に入れない。
多雪地域においては、建築物の設計に雪密度を考慮しなければならない。建築基準法で雪密度の最低値が規定されている。雪密度を積雪量で掛けたものが積雪荷重となる。
物質の密度以外にも、建築業界においては「密度」という言葉がよく使われる。特に単位面積あたりの値を示す「面密度」は、壁の遮音性能の計算に用いられる。
その他にも、建物の単位床面積あたりの負荷容量である「負荷密度」や、冷暖房設備における熱供給地域内の最大負荷を供給地域面積で割った値である「熱供給密度」など、建築に紐付けられる「密度」は多い。「人口密度」も建築に関連する「密度」であるといって良い。
ある一定の土地に対する建築物の量を表す言葉として「建築密度」がある。建築面積率や建ぺい率、戸数密度などがそれにあたる。