TOP おしごと 建築の仕様書、基準、指針-種類や内容について徹底解説

建築の仕様書、基準、指針-種類や内容について徹底解説

記事をシェアする

建築の仕様書は様々なものがあって、ネットなどで調べても色々なものが表示されるが、その違いが分からないと思ったことはりませんか。設計図書は設計図と関連する図書で出来ています※1。関連する図書には、図面に記載のある仕様書や基準、指針も含まれています。

これら全てを覚えるのは大変ですが、どの図書にどのようなことが書いてあるかだけでも分かっていれば、後はその図書を読むだけです。
※1参照:建築の設計図書や図面の種類、見方について徹底解説

助太刀では条件に合った
ぴったりの職人や工事会社と出会える!

無料で使える!まずはアプリをダウンロード
各ストア「助太刀」で検索!

条件に合ったぴったりの職人や
工事会社と出会えるアプリ

無料で使える!
まずはアプリをダウンロード

App Store Google Play

設計図の特記仕様書とは

建築主や設計事務所から発行される設計図の建築図、構造図、設備図の多くは、初めに「特記仕様書」という図面もしくは書類が付いています。これは建築する建物の規模、構造、設備、工事範囲等の概要や使用する資材や工法を示しています。

建築で取り扱う資材や工法は数多くあり、この「特記仕様書」ですべてを表現することは困難となります。その為、標準的なものは共通仕様書として標準的仕様書を用意しておきます。まずは、共通仕様書の種類と、関連する仕事についてご説明します。

特記仕様書で共通仕様書を指定

共通仕様書は、設計図を作成する設計事務所毎に定めています。設計図の「特記仕様書」の冒頭に参照する共通仕様書が示されていますので、まずはここから確認をします。

以前は、設計事務所毎に共通仕様書を作成していましたが、最近では建築工事の高度化、標準化が進み、多くの設計事務所は民間(七会)連合協定工事請負契約約款に適合した工事共通仕様書や、国土交通省が発行する公共工事標準仕様書の最新版、学会、団体で発行している各種の仕様書を指定しています。

多くの設計事務所では設計図を作成する際に、建築主と相談をしながらその適用範囲、除外項目を定めて、「特記仕様書」に内容を記載しています。

仕様書は工事費、施工計画に関わる大切なもの

仕様書によって工事に用いる資材や工法が異なります。もちろん、資材の調達、作業内容も変わるので、工事費にも大きく影響します。仕様書を良く読まず見積書を作成し、工事契約を結ぶと、実際の工事の時に「仕様書と違う!」と、工事監理者や発注した元請会社から指摘を受けることになります。

また、施工計画を作成する際にも、仕様書で示した資材の仕様、工法を守らなければなりません。違った仕様書で工事を行うと、手直しや場合によっては契約不履行として、工事費の支払いがされないこともあります。つまり仕様書はとても大切な図書であり、関連する工事の設計図に記載されたものは、全て確認しておく必要があるのです。

共通仕様書は工事の基準

一概に共通仕様書と言っても色々な種類があります。採用する共通仕様書によって、資材、工法、工事費が変わるので、良く確認しておきましょう。

民間(七会)連合協定工事請負契約約款に適合した工事共通仕様書

民間工事で契約をする場合は、民間(七会)連合協定工事請負契約約款に基づいて行われることが多くあります。七会とは日本の建設業界の7つの公益法人、一般社団法人が集まり、対等な工事契約を推進しています。この七会が取りまとめた共通仕様書となります。民間工事を多く担当する設計事務所や建設会社の設計部門で多く採用しています。

公共建築協会 (令和2年版)
全国官報販売共同組合 (令和2年版)

※リンクは2022年6月19日現在のもの

建築工事の基準となる「公共建築工事標準仕様書」

多くの設計事務所の「特記仕様書」では、共通仕様書に公共建築工事標準仕様書を適用しています。建築技術も進歩、変化しています。その為、公共建築工事標準仕様書は3年ごとに改訂されます。現在の最新版は令和4年版です。常に最新版を手元に置いておきたいものです。

公共建築工事標準仕様書は国土交通省の官庁営繕部が国家機関の建築物の技術基準を定めたものとなります。これを地方の公共建築や民間の建築物にも広げて用いているものです。公共建築工事標準仕様書は建築工事編、電気設備工事編、機械設備工事編に分けらえています。

公共建築工事標準仕様書は書店やインターネットで購入が出来ますが、国土交通省のホームページでPDFをダウンロードも可能です。まずは、自分が関連する工事内容の参照から見てみましょう。

建築工事編 電気設備工事編 機械設備工事編
国土交通省(DL) (令和4年版) (令和4年版) (令和4年版)
公共建築協会 (令和4年版) (令和4年版) (令和4年版)
建設出版センター (令和4年版) (令和4年版) (令和4年版)

※リンクは2022年6月26日現在のもの

改修工事の際は必見「公共建築改修工事標準仕様書」

建築物の模様替えや修繕、改修工事を行う場合にも同様に公共建築改修工事標準仕様書があります。この仕様書は改修工事の際の既存部分の調査から始まり、養生、仮設間仕切り、取り合い、措置について記載がされています。改修工事の際は必ず目を通しておきましょう。

建築工事編 電気設備工事編 機械設備工事編
国土交通省(DL) (令和4年版) (令和4年版) (令和4年版)
公共建築協会 (令和4年版) (令和4年版) (令和4年版)
建設出版センター (令和4年版) (令和4年版) (令和4年版)

※リンクは2022年6月26日現在のもの

図で標準仕様を解説「公共建築設備工事標準図」

公共建築工事標準仕様書や公共建築改修工事標準仕様書の電気設備編、機械設備編では仕様や要領が主に文章や表で記載されています。その補足図書として、実際の設備機器の姿図や配管、配線の取り付け要領を図で示したものが、公共建築設備工事標準図となります。仕様書と合わせて読むことで、仕様書の理解が深まります。

電気設備工事編 機械設備工事編
国土交通省(DL) (令和4年版) (令和4年版)
公共建築協会 (令和4年版) (令和4年版)
建設出版センター (令和4年版) (令和4年版)

※リンクは2022年6月26日現在のもの

木造建築物の普及に対応した「公共建築木造工事標準仕様書」

公共建築工事標準仕様書は主に鉄筋コンクリート造や鉄骨造の建築物の仕様について記載されています。近年、環境配慮の観点から、大型の建築物でも木造が取り入れられるようになりました。更に公共建築物等木材利用促進法関係法が採択され、低層(3階建て以下)の公共建築物は、原則的に全て木造とすることとなり、木造建築物の普及が加速しています。
公共建築木造工事標準仕様書では、木造建築物の耐火構造、準耐火構造、防火構造の規定や防火区画部分の処理方法等を追加し、より木造建築物が普及し易い様にしています。

国土交通省(DL) (令和4年版)
公共建築協会 (令和4年版)
建設出版センター (令和4年版)

※リンクは2022年6月26日現在のもの

その他の仕様書、基準、指針は?

設計図面には標準仕様書以外にも参照する技術基準や指針を示した図書を参照することを記載しています。こちらも必ず目を通しておきましょう。

建築工事の教科書「建築工事標準仕様書・同解説(JASS)」

建築工事では、日本建築学会が発行する「建築工事標準仕様書・同解説(JASS)」があります。JASS1が一般共通事項であり、大型の建築現場ではJASS5の鉄筋コンクリート造、JASS6鉄骨造に準拠して工事を行っています。これ以外の工事についてもJASSの仕様書があり、設計図に参照する図書について記載があるので、必ず確認しておきましょう。

日本建築学会発行の建築工事標準仕様書・同解説

電気設備の基本「電気設備の技術基準(電技)」と「内線規程」

電気設備では、経済産業省が定める「電気設備に関する技術基準を定める省令」(通称:電気設備の技術基準、略称:電技(でんぎ))があります。これは、電気工作物が人体や物件に損傷を与えない、他の電気設備に時期的な影響を与えない、電気工作物の破壊によって電気の供給に支障をきたさないことの規定が示されています。

また、屋内配線については、日本電気協会で作成した「内線規程(ないせんきてい)」があります。電気設備の技術基準は一般に守らなければならない技術的な内容が記載されているのに対し、内線規程は日本国内の地域ごとの特性を踏まえて、それを補う役割を持っています。

「電気設備に関する技術基準を定める省令」(通称:電気設備の技術基準、略称:電技(でんぎ))
→電気設備の技術基準の解釈 (経済産業省大臣官房技術総括・保安審議官)

一般社団法人日本電気協会 「内線規程」

空気調和設備、衛生設備の基本「空気調和・衛生工学会(SHASE)規格」

給排水衛生設備、換気空調設備は主に公益社団法人 空気調和・衛生工学会の「学会規格SHASE-S(スタンダード)」が用いられます。SHASE-S010は「空気調和・衛生設備工事標準仕様書」で、SHASE-S206-が「給排水衛生設備規準・同解説」となります。他に図示記号、継手、計測法等に関する基準が定められています。SHASE-S以外にSHASE-G(ガイドライン)、SHASE-M(マニュアル)、R(リポート)があり、施工計画書を作成する際の参考にします。

空気調和・衛生工学会 「学会規格(SHASE)」

エレベーターやエスカレーターの安全基準「昇降機技術基準」

エレベーターやエスカレーター等の昇降機設備に関しては、日本建築設備・昇降機センターの「昇降機技術基準」が参考図書となります。人を運搬する設備のため、その安全基準については、細かく記載されています。最新版は2011年の東日本大震災の被害を受けて大きく改訂されています。

日本建築設備・昇降機センター 「昇降機技術基準の解説2016年版」

建築設備の耐震基準「建築設備耐震設計・施工指針」

建築設備の耐震については、日本建築センター発行の「建築設備耐震設計・施工指針2014年版」が参照指針となります。建物の耐震クラス(S、A、B)に合わせて各階の加速度を定め、設備機器や配管、ダクトの耐震方法を示しています。

近年、建物の耐震化が進み、大地震においても建物の倒壊、損傷はかなり少なくなっています。その為、室内に取り付けた建築設備の破損、脱落、転倒が目立つ様になってきています。大地震が来ても、「建築設備の機能の維持」、「多少の修復で復旧」、「機器の損傷はあっても人的な被害を防ぐ」等の耐震に対する考え方で、耐震クラスの設定が分けられています。

日本建築センター 「建築設備耐震設計・施工指針2014年版」

まとめ

いかがでしたでしょうか、設計図に記載のある仕様書、基準、指針はこれだけではありませんが、主だったものをご紹介しました。これら全てを読むだけでも大変なことです。まずは、自分が工事を行うもの、これから施工計画書を作ろうとするものから読んで、施工準備に取り掛かってください。

現場は「段取り八分仕事二分」です。しっかり準備をして、良い仕事につなげてください。

文/白熊 次郎

簡単すぎる!助太刀アプリであなたとピッタリの現場や発注者の見つけ方

こんな方におすすめ
独立・法人化のために仕事を増やしたい、事業を拡大したい、急な案件で人手が足りない、忙しくて協力会社が見つからない、
仕事がない、案件が過去のつながりに依存、同業者とつながりたい

アプリの使い方
1 最新の助太刀アプリを無料でダウンロードする
2 プロフィールを入れる
基本情報をていねいに入れる事であなたにピッタリな発注者を自動でおすすめします。
3 理想的な現場を見つけたら発注者とメッセージのやりとりをする
受発注の両方を利用することも可能

助太刀で理想的な環境を手に入れましょう!

今すぐ助太刀アプリを無料ダウンロード▶︎