アネモとは、空調用の吹き出し口のこと。円形や角形をしており、天井に設置されている。断面が複数枚の羽を重ねたような形状になっているのが特徴。この形状によって、吹き出し口から出る暖気・寒気が放射状に拡散する。室内の空気とよく混ざり合う構造になっている。アネモスタットの略語で、アメリカのメーカー名が由来といわれている。アネモディフューザーとも呼ばれる。
アネモの特徴から、主にオフィス・映画館・商業施設などの広い空間で使用される。そのため、小規模の建物・施設に使用されることはほとんどない。また、木造住宅で使用されることもまれである。
中コーンが上下に動くことで、気流の方向が調整できる仕組み。中コーンを上げると垂直方向に気流が吹き出し、暖かい空気を送ることができる。中コーンを下げると水平方向に気流が吹き出し、冷たい空気を送ることができる。風量を自動で調節できるものもある。
アネモ以外にも吹き出し口の種類はいくつかあり、ライン型・ノズル型などがあげられる。ライン型は空気を幅広い範囲に送るのに優れている。騒音の発生も抑えられる。ノズル型は他の吹き出し口に比べて空気を遠くまで送れる。ライン型同様に騒音が少ないという特徴がある。