丸環は、マンションといった高層建物の屋上に設置されている金属製の輪のことを指しています。パラペットのコンクリートに埋設して設置。「吊環」とも呼ばれています。外壁や窓の清掃、補修をおこなうときに命綱として使うロープを固定します。製品や大きさによって耐荷重が異なるのが特徴です。複数の丸環にロープを結びつけることにより、1,000kg以上の荷重に耐えられることもあります。ただし、安全性の観点から敬遠されることもあるため、近年は利用頻度が減ってきています。たとえば、躯体にしっかりと固定されていない場合、大きな事故につながります。
また、仮設ゴンドラを使用して清掃作業を実施する際に、丸環を用いることがあります。利用すること自体に問題はありません。しかし、落下事故が発生しないように、必ず取り付け強度と過去の使用履歴の調査が必要です。
そのほか、アルファベットのDの形をした「Dカン」や、デザイン性のある丸環も存在します。加えて、三角形の「三角カン」もあります。いずれも実際に工事現場で用いられることはありませんが、アクセサリー作りなどで使用されます。アクセサリー作りで使用される場合は、金具パーツ同士をつなげる目的で用いられます。