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2022.2.25

建設業経営者におすすめの建設退職金共済とは?制度の概要や条件、その他の退職金制度もあわせて解説

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建設業経営者の方の中でも、建設退職金共済についてご存知無い方もいらっしゃるのではないでしょうか。建設退職金共済制度とは、建設業を営む事業主の方に向けて国が作った退職金制度です。

当記事では建設退職金共済について、概要や特徴、加入条件、申請方法、退職金の目安などをご説明します。また、その他建設業経営者の方におすすめの中小企業向きの退職金制度についてご紹介します。

今後、退職金制度の導入を検討している経営者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

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建設業退職金共済とは

はじめに、建設退職金共済の概要と特徴をご説明します。まずは建設退職金共済の基本的な知識を身につけましょう。

概要

建設退職金共済とは、建設業を対象とする国の退職金制度です。この制度は中小企業退職金共済法に基づき整備された制度であり、「建退共制度」と呼ばれています。

建設退職金共済制度は、建設業で働く人々の福祉増進と雇用安定を図る目的があり、退職金は国が定めた基準で計算され確実に支払われます。

特徴

建設退職金共済制度は国が定めた制度であり、民間の退職共済金より安全で確実な制度である点が特徴です。また、制度の仕組みにも特徴があります。

建設退職金共済の制度を利用し退職金をもらうには、制度に加入している会社で働く(雇用契約)ことが条件ですが、労働者の掛け金はありません。会社が制度の運営団体と契約をして掛け金を支払います。

そして、労働者が退職すると運営団体から退職金が支給される流れです。労働者は24ヶ月以上の勤務を継続した場合に退職金がもらえます(死亡の場合は12ヶ月以上)。後ほど詳しく説明しますが、働いた期間が長くなるほど受け取れる退職金が増えます。

なお、労働者が働いた期間は、制度に加入している会社間であれば引き継がれます。転職したとしても、新しい勤務先が制度に加入していれば通算としてカウントされるわけです。転職先が加入していなかった場合は、過去の支払い分のみを精算するか、勤務先が加入後に過去分の引継ぎを行います。

会社側の主なメリットとしては、

1.公共工事の入札に参加する際の経営事項審査においても加点評価がなされる
2.掛金は損金扱いになる
3.新たに共済制度に加入した従業員について、「建設業退職金共済手帳」が最初に交付される際、共済証紙の50日分が国から補助される
4.建退共と提携しているホテル・旅館・レンタカーなどが割引料金で利用できる

以上のとおり、建設退職金共済制度は、経営者にとってもメリットがあります。

【参考】:厚生労働省

建設業退職金共済の加入条件

建設退職金共済は、事業主と労働者に加入条件があります。以下でそれぞれの加入条件をみていくことにしましょう。

対象事業主

建設業を営む事業主であれば建設退職金共済制度の契約が可能です。既に総合会社、専門会社、元請や下請けなどを問わず幅広い事業主が加入しています。

対象労働者

建設退職金共済制度に加入できる労働者は幅広いです。具体的な職種は大工、左官、とび、土木、電工、配管工、塗装工員などです。現場事務所の事務員なども制度利用の対象者です。

また、給与の形態も日給や月給などによらず、制度の利用が可能です。国籍や役づけに制限がないため、非常に幅広い方々が建設退職金共済に加入でき退職金がもらえます。

一人親方に関しても、複数人が集まって任意組合をつくると制度を利用することができ、任意組合をつくった場合は組合員を組織の労働者として制度に加盟します。

なお、以下に該当する方は、建設退職金共済の加入対象となりません。

・事業主や役員報酬を得ている方
・建設退職金共済にすでに加入している方
・ほかの退職金共済に加入している方

(ただし、建設退職金共済に新たに加入することになった際は、それまでの掛け金を引き継ぐことが可能)

以上に該当する方が建設退職金共済制度に加入すると、納付金額の返還などが求められますので注意しましょう。

加入条件を確認する

建設業退職金共済の申請方法

建設退職金共済への加入から退職金を受け取るまでの流れは以下をご覧ください。

1共済契約申込書、共済手帳申込書を記入して最寄りの建設業協会などにある運営団体の支部に申し込む(事業主)
2加入後は共済手帳(労働者)、共済契約者証(事業主)が届く
3掛け金を納める(事業主)
4共済手帳が満期になったら運営団体で更新手続きをする(事業主)
5退職後に退職金の請求をする(労働者)
6請求から1カ月~1カ月半程度で退職金が労働者に支払われる

以上のとおり、労働者は退職金を請求するとき以外に手続きが必要ありません。退職金を請求するときは、退職金請求書に必要事項を記入後、共済手帳と住民票とともに運営団体支部に提出しましょう。

手続きの方法はこちら

退職金の目安

建設退職金共済では退職金がどれくらいになるのか気になるところでしょう。目安として加入年数とその際の退職金をご紹介します。以下の表は掛け金が日額310円の場合になります。

勤続年数(月数) 日数 退職金額
12月 252日 23,436円
15月 315日 35,154円
20月 420日 58,590円
24月 504日 156,240円
36月 756日 234,360円
48月 1,008日 316,386円
60月 1,260日 410,781円
72月 1,512日 512,337円
84月 1,764日 613,893円
96月 2,016日 721,308円
108月 2,268日 830,676円
120月 2,520日 945,903円
180月 3,780日 1,572,816円
240月 5,040日 2,256,366円
300月 6,300日 3,029,754円
360月 7,560日 3,902,745円
420月 8,820日 4,898,775円
444月 9,324日 5,180,162円
480月 10,080日 6,036,723円

【参照】広島県建設業教会連合会

以上のように勤続年数が増えるにつれて、退職金の金額も大きくなっていきます。

その他の退職金制度

建設業のみを対象としないものであれば、他にも退職金制度がいくつかあります。ここではその中でも主なものについてご紹介します。

中小企業退職金共済

中小企業退職金共済制度とは、中小企業者の相互共済と国の援助による退職金制度です。事業主が中退共と共済契約を結び、月々の掛け金を金融機関に納付する事で、従業員が退職した際に中退共から退職金が支払われる仕組みです。
加入条件は、建設業であれば常用従業員数300人以下または資本金・出資金が3億円以下の企業である事です。加入させる従業員は、原則として全員となりますが、定年などで短期間内に退職することが明らかな従業員や、期間を定めて雇われている従業員等は加入させなくてもよいことになっています。
掛け金は月5,000円〜3,0000円までで選ぶ事ができます。

中小企業退職金共済の主なメリットは

1.掛金が全額損金になる。
2.新規加入時や掛金増額時に掛金の一部を国が助成してくれる
3.掛金総額を超える額を積み立てられる。
4.退職金以外の福利厚生サービスも提供できる

という点が挙げられます。

【参照】:独立行政法人 勤労者退職金共済機構 中小企業退職金共済事業本部
【参照】:法人保険の教科書

確定拠出年金

確定拠出年金制度は、企業が掛け金を積み立てて加入者である従業員が自分で資金を運用して受け取る年金制度です。従業員は企業の拠出分だけでなく、自身も一部掛け金を追加で拠出する事もできます。
拠出した資産は従業員が運用し、60歳以降に年金や一時金として受け取る事ができます。主なメリットは

1.運用益が非課税である
2.企業が拠出した掛金を全額損金として計上できる
3.年金受け取り時に所得控除の対象になる

こういった点が挙げられます。

【参照】:RELO総務人事タイムズ

確定給付企業年金

確定給付企業年金は規約型企業年金と基金型企業年金に大別されます。規約型企業年金は、経営者と従業員が合意した年金規約に基づき、企業と信託会社・生命保険会社などが契約し、母体企業外で積立金の管理・運用を行う企業年金です。

基金型企業年金は、母体企業とは別の企業年金基金を設立した上で、企業年金基金で積立金を管理・運用し、年金給付を行う企業年金です。

規約型も基金型も企業が元になるお金を拠出し、運用・管理・退職後の給付までを一貫して行う事が特徴です。

主なメリットは

1.拠出の限度額が無い
2.退職者などに減額支給する事ができる
3.企業の掛金が全額損金として計上できる

という点です。

【参照】:企業年金ポータル
【参照】:三菱UFJ信託銀行
【参照】:JTB Benefit

まとめ

建設退職金共済は、国が整備した制度であり、労働者は掛け金を支払う必要がなく、加入期間に応じて退職金を受け取ることができます。
また、中小企業退職金共済や確定拠出年金、確定給付企業年金といった選択肢もあります。それぞれ特徴がありますので、この記事を参考にして頂き、ご自身の会社にあった設計をお考え頂ければと思います。

【参照】厚生労働省サイト
【参照】建設埼玉
【参照】独立行政法人 勤労者退職金共済機構 建設業退職金共済事業本部
【参照】電工魂

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