当記事では、重機オペレーターの資格について、種類やそれぞれの内容、取得までの流れをご紹介します。重機オペレーターを目指している方はご参考ください。
この記事を読んでわかること
・重機オペレーターの概要
・重機オペレーターの資格の種類や内容、取得難易度、費用
・重機オペレーターの給与や就職先
・重機オペレーターの資格を取得する流れ
目次
重機オペレーター資格とは
ショベルカーやフォークリフトなどの重機を操縦するには資格が必要です。また、一言で重機といってもさまざまな種類があります。ここでは重機オペレーターの概要や数ある資格を一覧としてご紹介します。
そもそも重機オペレーターとは
そもそも重機オペレーターとは、建築現場や建設現場、工場などで必要となるクレーン車やフォークリフト、ショベルカー、ブルドーザーなどの重機を操縦する人です。重機は大型の機械であるため、オペレーターには安全に操縦する専門的な技術や知識が求められます。
また、重機オペレーターの仕事内容は、主に以下の4つがあげられます。
・入荷、出荷
・解体、掘削
・整地
・吊り上げ
入荷や出荷の作業は主に工場や大規模流通施設で荷物が積まれているパレットをフォークリフトで作業を行います。解体はクレーン車やショベルカーなどを操作して、建物を解体する仕事です。また、掘削といって土や岩石を掘りとる作業は、ショベルカーを利用しますので重機オペレーターが行う仕事になります。
整地はブルドーザーを操縦して土掘りや土盛り、土鳴らしなどによってならしていく作業です。道路の舗装現場ではロードローラーを操縦して、コンクリートやアスファルトを固める作業もあります。
クレーン車を利用し、ものを吊り上げて水平に運ぶ作業も含まれます。大規模建設で大きな柱を動かしている様子を映像などで目にする機会もあるでしょう。
このように重機オペレーターは操縦する重機や現場によって、仕事が変わります。次章では重機の種類や資格に関してご説明します。
資格一覧
重機オペレーターの資格として、フォークリフト、ロードローラー、油圧ショベル、ブルドーザー、クレーン車、高所作業車の6つをご紹介します。
種類 | できる作業(職種) | 取得難易度 | 費用 | 取得までの期間 |
フォークリフト(フォークリフト運転技術士) | ・荷物を運ぶ | 講習受講後に取得 | ・最大積載量1t未満:約15,000円
・最大積載量:1t以上:約50,000円 ※すでに保有している資格(運転免許など)により費用が異なる。 |
・最大積載量1t未満:2日程度
・最大積載量:1t以上:5日程度 ※すでに保有している資格(運転免許など)により取得までの期間が異なる。 |
ロードローラー(締固め機械運転者) | ・地面を固める | 講習受講後に取得 | ・約15,000〜20,000円(講習受講場所により異なる) | 2日間程度 |
油圧ショベル | ・土砂の掘削 | ・車両系建設機械運転技能講習
:講習受講後に修了試験で合否が決定(合格率はほぼ100%) ※整地等と解体用があるため必要な方を取得。 ・小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育:講習受講後に取得。 |
・車両系建築機械運転技能講習:45,000〜10万円円程度。(講習場所により異なる)
・小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育:約20,000円。 |
・車両系建築機械運転技能講習: 5日程度。
・小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育:2日程度。 |
ブルドーザー | ・土砂の掘削や運搬
・除雪 |
・車両系建設機械運転技能講習
:講習受講後に修了試験で合否が決定(合格率はほぼ100%) |
・車両系建築機械運転技能講習:45,000〜10万円円程度。(講習場所により異なる) | ・車両系建築機械運転技能講習:5日程度。 |
クレーン車 | ・ものを吊り下げて水平に運ぶ(建設現場や高所作業) | ・クレーン・デリック運転士免許:約60%
・クレーン運転特別教育:講習受講後に取得。 ・玉掛け技能講習:講習受講後に取得。 ・移動式クレーン運転実技教習:講習受講後に取得。 ・小型移動式クレーン運転実技教習:講習受講後に取得。 ・床上操作式クレーン運転技能講習:講習受講後に取得。 |
・クレーン・デリック運転士免許:試験受験料17,900円(学科6,800円、実技11,100円)
・クレーン運転特別教育:15,000円程度。 ・玉掛け技能講習:15,000程度。 ・移動式クレーン運転実技教習:95,000円程度。 ・小型移動式クレーン運転実技教習:30,000円程度。 ・床上操作式クレーン運転技能講習:30,000円程度。 |
・クレーン・デリック運転士免許:教習所で実技教習10時間程度。(実技教習を受けた場合は実技試験免除)。
・クレーン運転特別教育:5日程度。 ・玉掛け技能講習:3日程度(9時間程度)。 ・移動式クレーン運転実技教習:6日程度。(9〜25時間程度)。 ・小型移動式クレーン運転実技教習:3日程度(16〜20時間程度)。 ・床上操作式クレーン運転技能講習:16〜20時間程度。 |
高所作業車(高所作業車運転技能講習) | ・作業用バスケットに乗り高所での作業。 | 講習受講後に取得。 | 33,000〜36,000円程度。 | 2日程度(12〜14時間程度) |
以上のとおり、重機の操縦に関する資格は多くの場合で講習を受講すると取得できます。受講費用や試験料などはまちまちですが、5日程度以内で取得できる資格がほとんどです。
そこで、資格取得後に給料が上がったり、就職先が広がったりするか気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
重機オペレーターの平均年収
重機オペレーターは、月収25〜30万円がボリュームゾーンとなっています。平均年収は340〜350万円といったところです。ただし、企業の規模や働く地域によっては、月収20万円~35万円程と異なります。
平均年収 | 平均月収 |
340万〜350万 | 20万円~35万 |
現場で活躍したいのであれば、何かしらの重機オペレーターの資格を取得しておくと有利です。特に早い時期から資格を取得しておけば、体力が衰える年代になっても重機オペレーターとして長く働くことが可能です。
技術が向上すれば、能力を認めてもらって昇給することも考えられます。平均給与だけにとらわれず前向きに挑戦することが大事といえるでしょう。
なお、重機オペレーターは求人数も多く、全国各地で働くことが可能です。中には寮を完備している会社もあり、新たな土地で仕事を始めたり住居費を抑えたりできるでしょう。
重機オペレーターは取得する資格によりますが、工場や倉庫、土木、建築など多岐にわたる業種や業界で活躍できます。
参考:求人ボックス
参考:indeed 職種検索
重機オペレーター資格を取得するには?
ここからは、重機オペレーターの資格を取得する方法や流れを詳しくみていきます。多くの
受験または職業訓練校に通う
重機オペレーターの資格を取得するには、受験もしくは職業訓練校に通う方法があります。前章でご紹介したとおり、多くは講習を受講すれば重機オペレーターとして働くことができます。ただし、取り扱いたい車両の最大荷重や最大積載量、機体重量などにより必要な免許や資格が変わるので確認が必要です。
例えば、クレーン車の操縦資格はいくつかの講習にわかれています。
クレーン・デリック運転士
つり上げ荷重が5トン以上の天井クレーン、橋形クレーン、ジブクレーン、ガイデリック、スチフレッグデリック、ジンポールなどの各種クレーン及びデリックを運転するために必要な資格
クレーン・デリック運転士 | つり上げ荷重が5トン以上の天井クレーン、橋形クレーン、ジブクレーン、ガイデリック、スチフレッグデリック、ジンポールなどの各種クレーン及びデリックを運転するために必要な資格 |
移動式クレーン運転実技教習 | つり上げ荷重が5t以上 |
小型移動式クレーン運転技能講習 | つり上げ荷重が5t未満 |
玉掛け技能講習 | 制限荷重1t以上の揚貸装置及びつり上げ荷重1t以上のクレーン、移動式クレーンもしくは玉掛け業務に従事する方 |
床上操作式クレーン運転技能講習 | つり上げ荷重5t以上で床上で運転し運転者が荷物とともに移動するクレーンの運転業務に従事する方 |
以上のように、重機ひとつについて細かに資格内容が決めてあります。よって、自分の希望や働く現場に応じて取得する資格を決めてみましょう。
なお、職業訓練校にて重機オペレーターの資格取得を目指す場合は、費用が安く済みます。国や地方自治体が運営する専門学校と考えていいでしょう。さまざまな分野の知識や資格取得に向けて勉強をすることが可能です。
職業訓練校での受講料は無料で、テキスト代や作業服代などを負担するだけとなります。重機オペレーターのコースは、概ね3週間程度のカリキュラムで大型特殊免許や車両系建設機械運転技能講習、小型移動式クレーン運転技能講習、玉掛け技能講習など複数の資格について受講することが可能です。
資格取得までの流れ
重機オペレーターの資格取得までの流れは、受験や講習の受講と職業訓練校により異なります。それぞれに流れをみていきましょう。
受験、講習の受講
クレーン・デリック運転士免許のように試験が課せられる資格は、管理する機関が実施する試験を受験して合格する必要があります。ちなみに、クレーン・デリック運転士免許の試験は、安全衛生技術センターで行われます。安全衛生技術センターは各地方に拠点があり、毎月試験を実施しています。
そのほかの資格に関しては、自動車学校(教習所)などで講習を受けることが可能です。ただし、教習所により受講できる講習が異なりますので、自分が受講したいものがあるかどうか事前確認が必要です。
一般社団法人東京技能講習協会のように、教習所以外でも重機オペレーターの講習を開いている場合があります。お住まいの地域で技能講習が受講できる団体を探してみてもいいでしょう。
職業訓練校
職業訓練校で重機オペレーターの講習を受けるには、条件を満たす必要があります。自己都合での退職の場合は失業保険の給付期間が3分の1以上残っていること、ハローワークから職業訓練が必要と認められていることなどの条件があります
一方で雇用保険の適用がなかったが離職した方、フリーランスや自営業を廃業した方、雇用保険の受給が終了した方は、毎月給付金を受けながら職業訓練の受講が可能です。
給付金の受給に関わらず、就職に向けて受講したい場合は最寄りのハローワークなどに相談しましょう。なお、重機オペレーターの講習を開催しているかどうか、適宜確認することも大事です。
以上のように受験や講習の受講は、関係機関や組織に確認することがポイントになります。
まとめ
重機オペレーターとは、重機を操縦して仕事をする人です。重機オペレーターといっても、フォークリフト、ブルドーザー、ショベルカー、クレーン車、高所作業車など多岐にわたります。
それぞれの重機を操縦するには、資格や免許が必要です。資格や免許を取得するには、試験の受験や講習の受講が必要です。講習の受講は教習所や職業訓練校で行えます。
重機オペレーターとして働くことで、技術が磨かれ、結果的に昇給に結びつく可能性もあります。また、建設や建築の現場、倉庫、工場など働く場所も豊富ですので、ぜひ重機オペレーターの資格や免許の取得を検討してみてはいかがでしょうか。
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