TOP おやくだち 【薬剤師が解説】安全のために 休憩時間の仮眠後にスッキリ目覚めるコーヒーの飲み方とは

【薬剤師が解説】安全のために 休憩時間の仮眠後にスッキリ目覚めるコーヒーの飲み方とは

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建設業界など作業現場で働く人たちのなかには、午後の仕事に備えて昼の休憩時間に仮眠をとる人もいることでしょう。もっとも、体を使う仕事であるために疲労が蓄積し、仮眠からスッキリ目覚められない場合もあると思われます。

しかし、寝起きのぼんやりとした状態で作業にあたると、効率が落ちるだけではなく重大な事故につながるおそれもあります。実際、令和3年の労働災害における死亡者数をみてみると、建設業は他の業種に比べて非常に多いことがわかります。*1

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令和3年 労働災害による死亡者数

もちろん、作業現場における死亡災害の原因は多岐にわたります。ただ、そのリスクを減らすために休憩をしっかりとること・仮眠後にきちんと目を覚ますことはとても重要です。

そこで今回は、薬剤師である筆者が誰でも簡単に実践できる「仮眠をとったあとにスッキリ目覚める方法」を紹介します。

出所)厚生労働省「報道・広報>報道発表資料>2022年5月>令和3年の労働災害発生状況を公表>

【参考資料1】労働災害発生状況の分析等」p.2 表1*1を参考に筆者作成

目覚めを良くするのは仮眠前の「カフェイン」

カフェインに覚醒作用があることは、よく知られています。そのため、仮眠前にカフェインを飲むことに抵抗を覚える人もいることでしょう。

しかしながら、カフェインの覚醒作用があらわれるのは摂取から15~30分程度経ったあとです。摂取直後ではありません。したがって、仮眠直前にカフェインを摂取すれば入眠を妨げられることはありません。

また、20分程度の短時間仮眠であれば、起きる頃にカフェインの覚醒効果があらわれるので、スッキリ目覚められます。*2
しかも、カフェインの効果は2時間ほど持続する*3ため、午後の眠気をおさえるのにも適しています。
さらに、欧米の研究では「カフェイン」+「短時間の仮眠」で仕事のパフォーマンスがアップすることが報告されています*4。

つまり、仮眠直前のカフェイン摂取は、寝起きを良くするだけでなく、午後の仕事を効率よく進めるためにも有用なのです。

仮眠後のミス率

なお、昼の休憩時にとる仮眠時間は15~30分程度にとどめるべきです。30分以上眠ると脳が深い睡眠状態に入ってしまう*3ため、目覚めたあとも眠気やだるさが残ってしまいます。

引用)公益財団法人高速道路調査会「高速道路での居眠り運転防止に向けた効果的な対策に関する調査研究(最終報告)」p.12*3

仮眠前のおすすめは「無糖のブラックコーヒー」

ここからは、カフェイン飲料を摂取するおすすめのタイミングと、仮眠前のカフェイン飲料として「無糖のブラックコーヒー」が良い理由を解説します。

◇カフェインを摂取するのは「仮眠直前」

覚醒作用を期待するなら、カフェインは仮眠直前に摂るのがおすすめです。食事の前や食事中にカフェインを摂ると、仮眠する頃にカフェインの効果があらわれ始めるため入眠を妨げられるおそれがあります。

同様の理由で、午前の仕事中にカフェイン含有飲料を摂取するのもおすすめできません。仮眠でしっかり眠り、スッキリ目覚めたいならば、午前中は麦茶などのノンカフェイン飲料を摂ると良いでしょう。

ノンカフェイン茶飲料の例

麦茶・ハトムギ茶・黒豆茶・ルイボスティーなど、茶葉以外の原料から作られている茶類。

仮眠前は「無糖のブラックコーヒー」が良い理由

仮眠前に摂取するカフェインの適量は150mg程度です。これは、コーヒー1~2杯分に相当します*3。

これを市販品に置き換えると、缶コーヒーならショート缶1本くらいで足りますが、一般的な茶類(緑茶や紅茶など)や炭酸飲料(コーラなど)の場合は500mL~1L以上飲まなければなりません*5。

仮眠前にそれだけ大量の茶類や炭酸飲料などを一気に飲むのはなかなか難しいため、少量でもたっぷりカフェインが摂取できる缶コーヒーを選ぶのがベターでしょう。

ただし、ミルクや糖分が含まれている缶コーヒーは、カロリーが高めで血糖値が上がりやすくなります。たしかに缶コーヒー1本あたりのカロリーはごくわずかですし、糖分も数グラムにすぎませんが、カロリーや糖分は食事から摂るのが理想です。健康のためにも、仮眠前のカフェイン飲料には無糖のブラックコーヒーをおすすめします。

なお、市販のドリンク剤やエナジードリンクなどにもカフェインが含まれていることが多いのですが、仮眠後の眠気覚ましとして利用するのはあまりおすすめできません。ドリンク剤にはアルコールが含まれているものもあります。また、エナジードリンクのなかには、かなりの量の糖分が添加されているものもあります。健康や安全確保の観点から考えると、これらの飲料を眠気覚ましに利用するのは控えるべきでしょう。

飲料に含まれるカフェイン濃度

引用)農林水産省「消費・安全>リスク管理(問題や事故を防ぐ取組)>農林水産省が優先的にリスク管理を行う対象外の危害要因についての情報(有害化学物質)>カフェインの過剰摂取について」*6

カフェインの過剰摂取には要注意

カフェインは、適量を上手に摂取すれば覚醒作用やパフォーマンスの向上が期待できますが、過剰に摂取すると健康に悪影響をおよぼすことがあります。また、過剰摂取による死亡例も報告されています*6。

カフェインの過剰摂取が体におよぼす影響

★中枢神経への影響で生じうる症状
めまい・心拍数の増加・興奮状態・不安・ふるえ・不眠など
★消化器官への影響で生じうる症状
下痢・吐き気・嘔吐など
★妊婦が高濃度のカフェインを摂取した場合の影響
胎児の発育阻害(低体重)など

参考)農林水産省「消費・安全>リスク管理(問題や事故を防ぐ取組)>農林水産省が優先的にリスク管理を行う対象外の危害要因についての情報(有害化学物質)>カフェインの過剰摂取について」*6を参考に筆者作成

もっとも、カフェインの効果のあらわれ方には個人差があるため、摂取量の上限は定められていません。ただし、欧米諸国では「一日の摂取量が400mg程度であれば健康に悪影響はない」としている場合が多いようです*6。

カフェインは、コーヒーや茶類、栄養ドリンクや清涼飲料水などの飲み物だけではなく、市販の風邪薬などにも配合されていることがあります。仮眠後にスッキリ目覚めるためにコーヒーなどを飲む場合は、他のカフェイン含有飲料や医薬品との飲み合わせに注意して、過剰摂取にならないように注意してください。

参考文献・参考サイト
*1
出所)厚生労働省「報道・広報>報道発表資料>2022年5月>令和3年の労働災害発生状況を公表>【参考資料1】労働災害発生状況の分析等」p.2 表1p.2 表1
*2
出所)林光緒、他「午後の眠気対策としての短時間仮眠」生理心理学と精神生理学.2007,25(1),p.45-59(うちp.51~53)
(うちp.51~53)
*3
出所)公益財団法人高速道路調査会「高速道路での居眠り運転防止に向けた効果的な対策に関する調査研究(最終報告)」p.10-12
*4
出所)国立健康・栄養研究所「世界の健康栄養ニュース>休養>コーヒーと仮眠を夜勤の味方にする方法」
*5
出所)SUNTORY「商品情報(カロリー・原材料)>栄養成分一覧」
*6
出所)農林水産省「消費・安全>リスク管理(問題や事故を防ぐ取組)>農林水産省が優先的にリスク管理を行う対象外の危害要因についての情報(有害化学物質)>カフェインの過剰摂取について」

文/中西 真理
プロフィール:公立大学薬学部卒。薬剤師。薬学修士。医薬品卸にて一般の方や医療従事者向けの情報作成に従事。その後、調剤薬局に勤務。現在は、フリーライターとして主に病気や薬に関する記事を執筆。

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