これから電気工事士になろうと思っている方や、電気工事士として働いていて、もっと年収を増やしたい方はぜひ参考にしてみてください。
目次
電気工事士とは
先述のとおり、電気工事士とは電気設備の工事や取扱いの際に必要な国家資格のことです。電気工事の代表的な資格とも言える資格ですので、電気工事に携わる方の中では非常にポピュラーな資格といえます。
電気工事士の仕事内容としては、建築電気工事と鉄道電気工事に分けられます。
建築電気工事とは、一般住宅や事務所など、さまざまな建設物の屋内外の電気設備の設計や施工を行う工事のことを言います。例えば建物の内外における配線や、冷暖房などの設備、ビルのメンテナンスなども電気工事の仕事の範疇になりますし、工場や公共施設、病院なども対象です。電柱から建物に配線を繋いだり、地中から配線を繋いだりする工事もありますし、建物内部の配線をつなぐ内線工事もあります。
鉄道電気工事とは、変電設備や線路、その他駅の電気設備工事や点検をする仕事です。
変電設備が正しく稼働しないと電気が行き渡らなくなりますし、鉄道は私たちの生活に必要な交通インフラです。その為、これらを扱う電気工事士の仕事の重要性がわかるかと思います。
これらの例からも、電気工事士の仕事がいかに重要かお分かり頂けたと思いますが、意外なところでは、テーマパークのアトラクションの保守管理も電気工事士が行っています。
電気は私たちの生活を成り立たせる上で必要なものです。災害による停電が起きると、冷蔵庫は止まって食料の保存ができず、冷暖房が止まって室温の調整ができなくなってしまいます。日常生活で電気の重要性を痛感することは少ないでしょうが、電気を扱う電気工事士の仕事はなくてはならない存在といえます。
電気工事士の平均年収・給料・ボーナスは?
では、そんな電気工事士の給与水準はどれくらいなのか。厚生労働省の調査によると、電気工事士の平均月給は38万6千円、平均年収は約577万円となっています。
平均年収 | 5,772,900円 |
年齢 | 41.7歳 |
勤続年数 | 15.3年 |
平均月給 | 386,000円 |
平均ボーナス | 1,140,900円 |
しかし、この平均年収はあくまでも全体の平均値をとった数値です。ここからは年齢・経験年数・会社規模別に年収を見ていきましょう。
電気工事士の年齢別の平均年収
どの職種でも言えることですが、年収は年齢が上がるに連れて上がっていきます。年収がピークに到達するのは、45〜49歳です。(約748万円)
電気工事士として働く場合、最初は年収300〜400万円前後が目安です。40代には年収700万円台も見込めるので、比較的年収が高い仕事といえますね。
電気工事士の経験年数別の平均年収
次は経験年数別の平均年収です。年齢と同じく、経験年数が増えるにつれて、年収が上がっていることが分かります。
未経験で始めた場合の平均は268万円ですが、4年以内には350万円前後、15年以上経験を積むと年収600万円以上を見込むことも可能です。
電気工事士の会社規模別の平均年収
所属している会社の規模も年収に大きく関係します。
上の表を見ると、会社の規模が大きくなればなるほど年収も高くなっていることが分かります。特に賞与については、99人以下の会社と1000人以上の会社では2倍ほどの差があります。
一般的に、規模が大きい会社ほど売上・利益が大きく、社員に還元できるボーナスや手当も多くなります。また、信頼度の高い会社の方が作業単価も高くなることが多いため、高年収を狙うなら規模が大きい会社に勤務する方が有利です。既に電気工事士として勤務している方に関しては、より規模が大きい会社に転職するのも一つの方法です。規模の大きな会社では経験者向けの求人を出している会社も多くありますので、まずは求人の内容やレベル感を見て、ご自身のスキルで応募できそうかどうかを検討してみるのもいいでしょう。
すぐの転職をお考えではない方に関しても、転職サイトをチェックしてみるのは意味があります。求人の内容を確認し、ご自身のスキルが転職市場でどのくらい評価されているのか、年収アップする為に身につけるべきスキルが何かなど、さまざまな比較に使う事ができます。
電気工事士の求人情報を調べるのであれば、「助太刀社員」もおすすめです。「助太刀社員」は建設業に特化した求人サービスですので、電気工事士の求人を調べて、どういった求人があるのかを探してみるのもおすすめです。
第一種電気工事士と第二種電気工事士の年収の違いは?
電気工事士には、「第一種電気工事士」と「第二種電気工事士」の2種類の資格がありますが、どのような違いがあるのでしょうか。
第一種電気工事士の方が、第二種電気工事士よりも扱える電圧の幅が広くなります。第一種電気工事士は「自家用電気工作物で最大電力500キロワット未満の需要設備」が扱えるため工場やビルなど大規模な現場も対応可能です。
しかし、第二種電気工事士は「一般用電気工作物」の範囲となるため、一般の住居や小規模店舗などに限られてしまいます。
高年収を狙うなら、当然業務の幅が広い第一種電気工事士の資格を取っておきたいところです。ですが、第一種電気工事士は第二種に比べて資格を取るのがかなり難しくなっています。その分仕事のレベルも高いため、年齢などにもよりますが年収は最大で72万円ほど違ってきます。
電気工事士の資格や試験については以下の記事で詳しく説明しております。
高年収を目指すには
多くの人が「年収1000万円」と聞くと高いなと思いますよね。電気工事士で年収1000万円を目指すには、大きく分けて2つの方法があります。
一つは、20年以上の経験を持ち、45〜49歳の時に社員1000人以上の大企業で働くことです。こちらの条件だと平均年収が933万円となっているため、年収1000万円を超える社員もいることが想像できます。
ただ、これは会社の経営状況や出世など、運にも左右されてしまいます。
そこで、より確実に年収1000万円に届かせる方法は、独立し、法人化して規模を拡大することです。独立をすると、仕事は会社と会社の「取引」になるため、同じような案件でも1件あたりの単価が高くなります。また、単価の高い仕事を優先して引き受けたり、仕事をする量や時間を自分で調節することができます。さらに、法人化して従業員を雇用し規模を拡大していくと、会社として受けられる仕事が増えていくため収入を増やすことができます。
つまり、第一種電気工事士の資格を持って独立・拡大し、電気主任技術者といった高度な作業ができる上位資格の取得や、幅広い人脈づくりなど多くの努力を重ねれば年収1000万円以上を目指すことができます。
人脈づくりは継続して仕事を請けるためにとても重要です。安定して高い収入を得るためには、今ある人脈だけではなく新たな取引先を探し続ける必要があります。電話などで知り合いに頼むだけではなく、インターネットを使って効率的に新しい取引先とつながることができるといいですよね。
電気工事士の独立については、こちらの記事でも解説していますので、あわせてご覧ください。
電気工事士で独立開業するには何年勤めればできる?独立に必要な資格なども解説!
まとめ
いかがでしたでしょうか?電気工事士の仕事内容や年収アップの方法についてご紹介しました。電気工事士の仕事は私たちの生活に必須といえます。今後も電気工事士の仕事は需要が見込めるため、電気工事士としてキャリアを積んでいくこともご検討してみてはいかがでしょうか。
また、電気工事士の仕事内容についてはこちらの記事でも解説していますので、電気工事士の仕事をイメージできるようになりたいという方はあわせてご参考にしてみてください。
また、建設業界で働く現場監督や職人が年収を上げていく方法については以下の記事で解説しております。
建設業の職人が年収を上げるには?転職・独立・副業それぞれのメリット・デメリットや向いている人の特徴とは
元請け探し現場探しは助太刀で!職人と工事会社の新しい出会いが見つかる
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