今回の記事では、電気工事士試験におけるCBT方式のメリットやデメリット、試験における対策について解説していきたいと思います。
目次
電気工事士とは
電気工事士とは、電気工事に関する資格です。
電気工事士の資格を取ることにより、さまざまな現場で電気工事の業務を行うことができるようになります。
電気工事士には第一種電気工事士と第二種電気工事士の資格があり、それぞれの資格でできる仕事の範囲が決まっています。
詳しくはこちらの記事でご紹介していますので、併せてごらんください。
CBT方式とは
CBT方式とは、Computer-Based Testing(コンピュータベーステスト)の略で、決まった日に試験を行う従来の試験方法とは異なり、決まった期間の間(電気工事士試験の場合は2〜3週間)で受験者が受験日程を決め、複数の受験会場から希望の会場を選んで受験する受験方式です。
また、従来であれば試験問題も解答用紙も紙を利用していましたが、CBT方式ではPCを使って回答を提出します。試験会場に設置されたPCを使って試験を受けます。
また、CBT方式の特徴として、その場で正答数が表示されるという点もあります。
CBT方式のメリット
CBT方式の大きなメリットとして、以下のものがあります
・日程と会場を選ぶことができる
・3日前であれば日程の変更ができる
現場で仕事をしている方であれば、試験日にどうしても現場に入らなければならなくなることもありますよね。
特に電気工事士の資格を狙う方は、現場でも活躍されている方が多くいらっしゃいますので、そういった方ほど現場を優先して諦めてしまうことも多いでしょう。
ですが、CBT方式であれば複数の試験日から、平日も含めて選択することができるため、現場の日程と重なってしまうことを避けられます。
また、3日前までであれば日程の変更ができますので、急に現場の仕事が入った場合でも対応がしやすいです。
受験勉強をしていても、試験日と現場に入る日が重なるかもと思うとどうしてもモチベーションが上がりにくいですよね。
CBT方式を利用することによって、こういった点を解決することが可能になります。
試験会場を複数候補から選ぶことができる点も大きなメリットです。
従来の試験であれば、各都道府県で1箇所の会場しかなかったものが、CBT試験の模擬試験では神奈川と東京だけでも30箇所ほどの試験会場がありましたので、本番でも多くの会場から選ぶことができると想定されます。
その他にも、回答入力がPCであるため、クリックだけで回答ができることもメリットです。
従来のマークシート入力と比較し、回答入力にかかる時間が少なくなりますし、別の選択肢に回答を変える際も消しゴムを使わずに別の選択肢を選ぶことができます。
CBT方式のデメリット
CBT方式にはメリットだけではなく、デメリットもあります。デメリットは以下です。
・PCの操作に慣れない方には不利になりやすい
・問題用紙を持ち帰ることができない
・申し込み方法が従来の方式よりやや煩雑
CBT方式ではPCで受験する形になります。
同じ問題を見るにしても、紙に印刷された問題を読むのと、PCの画面で見るのとでは違ってきます。
また、次の問題を選択したり、画面を拡大させたりなど、PCの操作に慣れていない方にとっては従来の試験方式より難しく感じるでしょう。
その他、CBT方式は従来の試験方式よりも申し込みの手続きがやや煩雑になっています。
最初の申し込みは従来の試験と変わらず、「一般財団法人電気技術者試験センター」にインターネットか書面で申し込みをします。
その際に、筆記かCBT方式かを選ぶことができます。
その後、CBT方式で申し込んだ方は特設サイト上で試験日と会場を選択します。(※金額は従来の試験方式と同じになります)
こういった手間があるため、申込み方法が分からず、従来の方式で試験申し込みをする方もいらっしゃるかもしれません。
CBT方式への対策
ここからは、CBT方式の試験への対策をご紹介していきます。
過去問ドットコムのようなweb上の学習ツールを活用する
CBT方式では紙では無く画面越しの問題を読み込み、マークシートではなく選択肢をチェックする形で回答します。
そのため、試験勉強の時からそういった画面操作に慣れておくことが有効です。
例えば過去問ドットコムのようなサイトであれば、電気工事士試験の過去問を画面上で解くことができます。
過去問ドットコムは無料で使うことができますし、スマートフォン上でも使うことができますので、ちょっとしたスキマ時間に対策をたてることができます。
試験センターの例題を解いてみる
一般財団法人電気技術者試験センターのサイトには、CBT方式の例題が掲載されています。
CBT方式に自信が無い方は、まずは例題を解いてみるといいでしょう。
https://www.shiken.or.jp/cbt/e02_point.html
難しそうであれば従来の方式に途中で変えることも
それでもやはり従来の方式で受験したいという方もいらっしゃるかもしれません。
そういう場合は、一旦はCBT方式で受験を申し込んだ上で、後から従来の試験方式に変更することも可能ですので、まずはCBT方式で受験を申し込んでおくというのも1つの方法です。
申し込みについては、周りの方にサポートをお願いするのも有効
web上での申し込みが苦手という方については、周りの方にサポートしてもらいながら申し込みをするのも1つの方法です。
日頃からコミュニケーションをとっている方で、webでの申し込みができそうな方がいらっしゃったら、一度相談してみてもいいでしょう。
勉強内容自体は従来の方法から変える必要はない
CBT方式でも従来の方式でも、問題の出題範囲は今までと同様になります。そのため、勉強する内容自体は変える必要はありません。
100人1首感覚で勉強をするのもおすすめ
先述の過去問ドットコムなどで勉強をする際のポイントとして、「100人1首感覚で学習する」という点があります。
電気工事士試験の記述試験の場合、過去問で出題された問題が、全く同じ問題、全く同じ回答で出題される事も多くあります。
選択肢の「イロハニ」だけが変わったりすることもありますが、こういった問題であれば、100人1首の上の句と下の句のように、「この問題文の回答はこれ」という形で頭の中で紐づけて覚えてしまうこともできます。
例えば、第2種電気工事士の問題で、「漏電遮断器の特徴として誤ってるものを選びなさい」という問題であれば、回答は「定格感度電流1000mA」が誤った答えの正解であったりと、問題文を読んだ瞬間に回答が分かるということも可能です。
こういった傾向は、いずれ対策されてくる可能性もありますが、現行の試験の中では非常に効率の良い勉強法と言えます。
デメリットもあるが、それ以上にメリットが多い試験方式
あらためてCBT方式のメリットとデメリットをまとめると
【メリット】
・受験者が試験日程と会場を選択できる
・日程の変更が試験3日前まで可能
・PCで回答入力や選択肢の変更が容易である
【デメリット】
・ PCの操作に慣れていない受験者にとっては難しい
・問題用紙を持ち帰れないため、回答を見て自己採点ができない
・申し込み方法が従来の方式よりやや煩雑になっている
という点が挙げられます。ですが、デメリットと比較して、メリットが多くあります。
特に、試験日程を変えられる点は大きなメリットと言えるでしょう。
今まで、現場のスケジュールで試験を受けられなかった方も、この機会に電気工事士試験のCBT方式にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
なお、実技については従来通りの受験方式になりますので、筆記試験に合格した後は、実技試験で現場の日程と重ならないよう、なんとかスケジュールを調整していきましょう。
今回の記事は、さくら電気工事士チャンネルの横山様との打ち合わせ内容を元に製作しています。1月25日に実施した後、3月6日時点で判明している情報を加えて制作していますが、実際の試験と異なる可能性があります。
こちらの記事で解説した試験制度については、こちらの資料にまとめてありますので、CBT方式の試験を受ける際はこちらも併せてご確認ください。
https://www.shiken.or.jp/leaflet/pdf/leaflet_2300.pdf
https://www.shiken.or.jp/zyukenannai/pdf/ecee_r05_denkou2kamiki_zyukenannai.pdf
打ち合わせ時の動画も公開されておりますので、こちらもぜひご覧ください。
〔文/赤木 勇太〕
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