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2021.12.22

【職人におすすめの資格】稼げる資格や難易度などをご紹介

2021年12月22日更新

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日本では年功序列の賃金体系が一般的なので、同じ会社で働き続けば収入が増えていきますが、すぐに大幅アップは望めません。資格手当が付く企業もあるので、「なるべく早く収入を増やしたい」方は資格を取得がおすすめです。資格と業務内容によっては年収で100万円以上も増えるケースもあるみたいです。
ちなみに、最も稼げる資格は1級建築士です。「現場監督」や「設計」を担当することになるため、仕事の幅も広がります。建設関係で職人向けの資格の中では最難関でもあります。

この記事を読んでわかること
・建設関係の資格の難易度、年収ランキング
・資格を取得すれば、転職に有利になり、年収増加やキャリアアップにつながる
・勉強方法としては「通信講座やオンライン講座の受講」や「独学」がある

職人向けの資格一覧まとめ

「職人向けの資格」には、さまざまな種類があります。そのため、「どの資格を取得すれば良いのだろうか」とお悩みの方もいらっしゃるでしょう。以下、「年収別」および「難易度別」にランキング形式で紹介していくので、資格選びの参考にしてくださいね。

【職人向け資格】年収ランキング

まずは、一番気になる、職人向けの資格の年収ランキングです。

【資格別平均年収ランキング】
1位:1級建築士
2位:1級施工管理技士
3位:コンクリート診断士
4位:測量士
5位:2級施工管理技士

1位 1級建築士
「求人ボックス」上で2021年10月に掲載されていた求人情報に基づくと、1級建築士(正社員)の平均年収は「約524万円」です。
参考:求人ボックス「一級建築士関連の仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)」

ところで、国税庁によると、建設業の平均年収は「509万円」となっています。なお、現場以外(調査・研究・設計・事務など)で働く人員も含む数値であることにご留意ください。
参考:国税庁「令和2年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-」p.20
これらを比較すると、1級建築士の給与は、建設業の平均よりも高いことがわかりますよね。ちなみに、企業に在籍するだけではなく、独立して設計事務所を立ち上げることも可能です。実績を積み、評判が上がれば、サラリーマンでは難しい高収入も目指せますよ。

2位 1級施工管理技士
「求人ボックス」上で2021年10月に掲載されていた求人情報に基づくと、施工管理の仕事(正社員)の平均年収は「約471万円」です。
参考:求人ボックス「施工管理の仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)」

ただし、2級管理施工技士も含まれた数値であることにご留意ください。1級取得者に限定すると、もっと高くなります。なお、施工管理技士は、「建設」「電気工事」「土木」「管工事」「造園」「電気通信」「建設機械」という分野ごとに別資格になっており、分野によって収入に幅があることを覚えておきましょう。

3位 コンクリート診断士
2021年11月25日に「求人ボックス」上で公開されている「正社員」という条件では、コンクリート診断士の平均年収は「約491万円」です。
参考:求人ボックス「コンクリート診断士の転職・求人情報」

公共工事入札において「コンクリート診断士が在籍していること」が条件とされているケースがあるため、資格を取得すればコンクリートに関連した工事や維持管理を行っている会社に転職しやすくなります。
「ずっとコンクリートに関わる仕事をしたい」という方は、資格を取得してはいかがでしょうか。

4位 測量士
令和2年賃金構造基本統計調査によると、10人以上の会社の場合、測量技術者の平均年収は「約463万円」です。
参考:政府統計の総合窓口(e-Stat)「令和2年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種」

なお、上記データには「測量士補」も含まれており、測量士に限定すれば、もっと高くなることにご留意ください。
測量士の資格には「独占業務」がないため、土木関係の会社や地図サイト・アプリをつくっている会社でサラリーマンとして働くのが一般的です。ただし、経験を積んだうえで、土地家屋調査士や行政書士も併せて取得すれば、登記や許認可申請などを伴う地籍測量の分野で独立開業することも可能です。

5位 2級施工管理技士
上述した通り、施工管理の仕事(正社員)の平均年収は「約471万円」ですが、これは1級施工管理技士も含む数値であることにご留意ください。2級施工管理技士の年収は、これよりも低くなります。
1級施工管理技士については一定の実務経験がない場合は受験できないので、建設業界に入ってから日が浅い方は、まずは2級から取得しましょう。
2級取得者は、主に中小規模の建設工事で現場を統括・管理する役割を担います。各分野で一定の経験を積んだら、1級を取得して大規模工事の統括・管理へとステップアップしましょう。

【職人向け資格】難易度ランキング

そして、次に気になるのは、資格取得の難しさということで、職人向けの資格を、取得が難しい(合格率が低い)ものから順番に並べてみます。

【資格難易度ランキング】
1位:1級建築士
2位:コンクリート診断士
3位:下水道技術検定/下水道管理技術認定
4位:1級舗装施工管理技術者
5位:測量士

各資格について詳しく説明していきます。
1位 1級建築士
直近5年間における1級建築士試験の最終合格率は「おおよそ10%~12%」です。
参考:公益財団法人建築技術教育普及センター「直近5年間の試験結果」
なお、受験資格として、「所定の学校を卒業する」「2級建築士を取得している」などの条件が定められていることにご留意ください。
参考:公益財団法人建築技術教育普及センター「受験資格」

条件を満たさない場合、まずは2級建築士を目指し、合格してから1級建築士にチャレンジしましょう。取得するハードルが高い資格ですが、1級建築士になれば、すべての構造・規模・用途の建築物について設計・工事監理を行えるようになります。
「大規模な建築現場で監督として仕事をしたい」「設計をしてみたい」方は、資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。

2位 コンクリート診断士
ここ5~6年間におけるコンクリート診断士試験の合格率は、「15%前後」です。
参考:公益社団法人日本コンクリート工学会「コンクリート診断士試験結果の概況」
なお、受験資格として、「コンクリート技士」などの資格を持っているか、学校でコンクリート関係の科目を履修した上で所定の実務経験があるかなどの学歴・資格・実務経験が定められていることにご留意ください。
参考:公益社団法人日本コンクリート工学会「2021年度コンクリート診断士試験のご案内」
コンクリート診断士を取得すると、コンクリートを使用した構造物(ビル、橋、トンネルなど)の診断・維持管理のプロフェッショナルとして活躍できます。
現在、建設されてから数十年以上が経過したコンクリート構造物が大量に存在します。それらを適切に維持・管理していくためにはコンクリート診断士の存在が不可欠です。今後さらに需要が高まっていくことが予想されるので、挑戦してみる価値はあります。

3位 下水道技術検定/下水道管理技術認定
下水道技術検定(第1種)は、「下水道の計画設計を行うために必要とされる技術を有していること」を認定する検定試験です。過去5年間の合格率は、「おおよそ12%~20%」となっています。
参考:地方共同法人日本下水道事業団「過去の試験の実施報告等」

下水道の設計は、学歴に応じた一定の実務経験を有する者でなければ行えませんが、下水道技術検定(第1種)に合格すれば実務経験年数を短縮できます。
下水道には、雨水を集めたり、汚水を下水処理所に運んで悪臭や害虫の発生を防いだりする機能があり、都市にとって欠かすことのできない設備です。
下水道普及率は向上していますが、「老朽化」「災害時の復旧」などの課題を抱えており、今後も下水道に関わる人材が一定数必要とされます。「下水道のスペシャリストになりたい」とお考えの方は、ぜひ試験に挑戦してください。

4位 1級舗装施工管理技術者
1級舗装施工管理技術者資格試験の合格率は、年度によって異なり、ここ数年は「10%台半ば~20%前後」を推移しています。
参考:一般社団法人日本道路建設業協会「舗装施工管理技術者資格試験」
1級舗装施工管理技術者を取得すると、「舗装工事に関する高い専門知識を保有する技術者」と認められ、道路の舗装工事で活躍できます。近年、公共工事において「舗装施工管理技術者の在籍」が入札参加資格とされるケースが増加中であり、有資格者の需要が高まっています。
参考:広島市「舗装施工管理技術者制度の活用について」
「舗装工事のプロになりたい」「ずっと道路に関わる仕事をしたい」という方は、1級舗装施工管理技術者の取得にチャレンジしてはいかがでしょうか。

5位 測量士
過去5年間の測量士試験の合格率は「低い年度では約8%、高い年度では約18%」となっています。

参考:国土地理院「測量士・測量士補試験の試験問題及び解答例」

合格率に波があり、難易度が高い年度に受験して不合格になっても、再チャレンジすれば合格する可能性があるので諦めずに学習を続けましょう。

測量土の資格を取得すると「測量のプロ」と認められ、大規模工事の際に実施される「土木測量」や、地図サイト・アプリなどをつくるための「地図測量」、土地の面積や境界を確定させる「地籍測量」に従事できます。

職人の資格を取得するメリット

資格を取得するメリットは、「転職に有利になる」と「年収増加やキャリアアップにつながる」の2点です。それぞれについて、詳しく説明していきますね。

転職に有利になる

さまざまな企業が資格取得者の優先採用を実施しているので、資格を取得すれば「未経験」という弱点をカバーできます。「給与をアップしたい」「転職先の幅を広げたい」という方は、資格の取得をご検討ください。

資格を持っていなくても、「長年、現場で仕事をしてきたのでスキルがある」と自信をお持ちの方がいらっしゃるかもしれません。しかし、採用担当者から「本当に実力があるのだろうか」と疑問を持たれてしまうケースもあるでしょう。

資格のメリットは、履歴書の資格欄に記載可能になり、技能が「可視化」されることです。「専門的なスキル」を客観的に証明でき、採用担当者に対して強くアピールできるため、前職よりも給与が高い会社に転職しやすくなります。

年収やキャリアアップにつながる

同じ会社で働き続ける場合であっても、以下の2つの点で資格は役立ちます。

・年収の増加
・キャリアアップ

会社によっては、合格時に「合格報奨金」を支給しているほか、毎月の給料に「資格手当」が加算されるケースもあります。厚生労働省の調査によると、建設業における技能手当・技術手当・資格手当の平均支給額は1ヵ月当たり「19,087円」です。

参考:厚生労働省「平成27年就労条件総合調査結果の概況」第18表

また、資格取得は「キャリアアップ(能力や専門性を磨いて、経歴を高めること)」にもつながります。「昇進・昇給」や「(契約社員などから)正社員への雇用形態の変更」を実現したい方は、資格の取得を検討しましょう。例えば、施工管理技士を取得すれば、現場の統括・管理を任されるようになり、それに伴って役職や給与が上がります。

職人の資格取得に向けた勉強法

おすすめの方法は、「通信講座やオンライン講座で学ぶ」「独学で学ぶ」の2つ。好きな時間に勉強できるので、毎日、現場で忙しく働いている職人さんに適しています。

以下、忙しい職人さんにおすすめの勉強方法2つについて詳しく説明していきます。

通信講座やオンライン講座で学ぶ

通信講座では、試験対策のノウハウが詰まった専用テキストを用いるので、効率的に試験対策を行えます。また、添削課題がペースメーカーとしての役割を担い、間違っている部分を指摘してくれたり、わからない箇所を質問できたりするので、「独学では不安」という方におすすめです。

オンライン講座の場合、タブレットやスマートフォンさえ持っていれば、いつでもどこでも学習できます。昼休みや待機中などの「すきま時間」を活用し、「部分的な振り返り」をしてはいかがでしょうか。「予習」「復習」については、落ち着いて取り組める自宅で行うほうがよいでしょう。

なお、講座の受講には、ある程度の費用がかかります。
通学する場合、資格大手のTACだと学科と設計製図で57万円〜、総合資格学院だと85万円です。
参考:TAC「一級建築士 開講コース一覧」
総合資格学院「1級建築士学科合格必勝コース」
通信講座の場合、日建学院の1級建築士受験対策講座だと10万円(月額1万円未満)で受講できるコースもあります。
参考:日建学院「1級建築士集中ゼミWebコース」

なお、費用面に着目するだけではなく、講座によって教え方や合格率に差があることにもご留意ください。内容を比較して、ご自身に適した講座を選びましょう。

独学で学ぶ

自分のペースで学習したい、自由にテキストを選びたい、時間に縛られたくない方は、独学で勉強するとよいでしょう。

通信講座やオンライン講義と違い、時間に縛られない一方で、サボることもできてしまいます。そのため、「職場の上司や先輩に質問する」「仲間をつくって、一緒に学ぶ」「インターネットで調べる」といった工夫をしましょう。Youtubeなどで資格試験対策に関する動画を探して視聴することもおすすめします。

強い意志を持って、コツコツと学習を進めていけば、独学でも試験を突破することは可能です。ただし、難易度が高い資格については、何度も不合格になることがあるかもしれません。その場合、通信講座やオンライン講座を受講することも検討しましょう。

まとめ

資格を取得することで高収入の職場への転職が可能になるほか、今の会社で手当てが付くこともあります。ただし、稼げる資格ほど難易度も高くなる傾向があるため、建設業界で働き始めたばかりの方は、難易度が低めの資格からチャレンジしていきましょう。

ちなみに、年収と難易度の関係から、1級施工管理技士の資格がおすすめです。年収ランキング上位の中では比較的合格確率が高い(とは言っても国家資格なので十分難しい)からです。
現場監督という業務に慣れていけば、長期的に高い年収で活躍し続けることができるでしょう。

本記事を参考にぜひ資格の勉強をスタートしてはいかがでしょうか。

また、建設業界で働く現場監督や職人が年収を上げていく方法については以下の記事で解説しております。

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