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2級土木施工管理技士とは?試験内容や取得方法を解説

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「2級土木施工管理技士」とは、国土交通省管轄の施工管理技士国家資格のうちの一つです。一般・公共の土木工事・ダム・橋などの土木工事の監督や指導・指揮ができる資格です。業務内容は、一般建設業の土木工事において「主任技術者」として施工計画を作成し、現場における工程管理、安全管理など工事施工に必要な技術上の管理を行います。

※2021年度以降の『第一次検定合格』が生涯有効な資格となり、国家資格として『2級土木施工管理技士補』と称することになりました。

2級土木施工管理技士を取得するメリットは、次の通りです。

・1級土木施工管理技士へのステップアップがスムーズになる
・給与アップとキャリアアップが可能になる
・土木の施工管理のプロとして認められる

資格の全容がつかめたところで、次章から解説していきます。

2級土木施工管理技士の試験内容

ここでは、2級土木施工管理技士の試験内容を解説していきます。

試験内容

2級土木施工管理技士は資格が「土木」「鋼構造物塗装」「薬液注入」の3種類に分かれていて、合格するとその分野における『主任技術者』として施工管理を行えます。

試験は、第一次検定(学科)と第二次検定(筆記試験)に分かれています。

第一次検定は、土木/鋼構造物塗装/薬液注入施工管理法の種別廃止をし共通試験として実施されます。土木工学等・施工管理法・法規の合計3科目の構成で、内容は『四肢択一』でマークシート方式です。

※種別廃止により、第二次検定を受けなおすだけで3種類の資格の取得が可能となりました。

問題文に、「名称を答えよ」「正しいものはどれか?」「誤っているものを答えよ」など、全問通して問題文の語尾に一貫性がないので、必ず問題文を最後まで焦らず読むことが重要です。

土木工学

ここでは「土木工学」の出題項目を解説します。

内容は『土木一式工事の施工に必要な土木工学、電気工学、機械工学および建築学に関する概略の知識を有すること。土木一式工事の施工の管理を適確に行うために必要な設計図書を正確に読みとるための知識』が問われます。

施工管理法

こちらは種別の「土木」を選択した方の問題です。『土木一式工事の施工計画の作成方法および工程管理、品質管理、安全管理等工事の施工の管理方法に関する概略の知識』が問われます。

法規

こちらは選択種別問わず、全種別共通の問題です。『建設工事の施工に必要な法令に関する概略の知識』が問われます。

第二次検定

第二次検定は、記述式で出題されたテーマに沿って解答していく問題です。記述式とは自分の「施工経験」の記述です。

第二次検定の問題内容は、選択した種別ごとに異なります。土木ならば施工管理法、鋼構造物塗装ならば鋼構造物塗装施工管理法、薬液注入ならば薬液注入施工管理法です。

出題されるテーマは、『品質管理・工程管理・安全管理』のうちどれか一つです。どのテーマを出題されても良いように、自分が経験した「留意したこと」を日頃の業務でピックアップし、手帳などに記しておくことが第二次検定合格の近道です。

試験勉強が大変そうに思えるかもしれませんが、第一次検定に合格すると、期間や回数の制約なく第二次検定を受験することができますので、まずは第一次検定合格を目指すのもひとつの方法です。

引用元:https://www.jctc.jp/wordpress/wp-content/uploads/tebiki_2d02_04.pdf

2級土木施工管理技士の受検資格


ここでは受検資格について解説していきます。

学歴と実務経験の決まりは、次の通りです。

・高度専門士の場合は指定学科卒業後1年以上、指定学科以外卒業は1年6ヶ月以上
・専門士の実務経験は指定学科卒業後2年以上 指定学科以外卒業は3年以上
・高等学校・中等教育学校・専修学校の専門課程は指定学科卒業後3年以上、指定学科以外卒業は4年6ヶ月以上
・学歴不問は8年以上

最終学歴や経験等も関係してくるので、よく確認しておきましょう。※第1次検定のみの受検者に限っては、令和4年度の末日に年齢が17歳以上の方が対象となります。(平成18年4月1日以前に生まれた方)
参考URL:https://www.jctc.jp/exam/doboku-2

2級土木施工管理技士の試験スケジュール


ここでは、試験日や合格発表、その前の願書の提出等も含めた詳しいスケジュールを解説していきます。

※平成30年度より、少子高齢化に伴う深刻な管理者不足のため、規制が緩和され検定回数が年1回から年2回へ改正しました。

申し込み用紙の販売開始時期
前期:令和4年2月18日(金)~ ※種別は土木のみ
後期:令和4年6月20日(月)~

申し込み開始時期
前期:令和4年3月2日(水)~令和4年3月16日(水) ※種別は土木のみ
後期:令和4年7月6日(水)~令和4年7月20日(水)

試験日の日程
前期:令和4年6月5日(日) ※種別は土木のみ
後期:令和4年10月23日(日) ※「第一次検定・第二次検定、第一次検定(後期)のみ、第二次検定のみ

合格発表
前期:令和4年7月5日(火)
後期:令和5年1月13日(金)※第一次検定のみ
令和5年2月1日(水)第一次検定・第二次検定、第二次検定のみ
スケジュール参考サイト

試験難易度はどのくらい?合格率を調査


第一次検定の合格ラインは、「60%以上の正解」となっていますので、24問以上の正解で合格できます。(※合格ラインは年度により補正されることもあります。)それでは、全国での合格率を年度ごとに見ていきましょう。

第一次検定
H28 受検者 33,992 合格者 16,422 合格率 48.3%
H29 受検者 29,664 合格者 21,239 合格率 71.6%
H30 受検者 19,365 合格者 12,274 合格率 63.4%
R01 受検者 18,825 合格者 12,625 合格率 67.1%
R02 受検者 19,968 合格者 14,488 合格率 72.6%
R03 受検者 18,612 合格者 13,697 合格率 73.6%
平均合格率 66.1%

第二次検定
H28 受検者 34,400 合格者 10,273 合格率 29.9%
H29 受検者 34,365 合格者 11,782 合格率 34.3%
H30 受検者 33,399 合格者 11,698 合格率 35.0%
R01 受検者 31,729 合格者 12,611 合格率 39.7%
R02 受検者 30,437 合格者 12,852 合格率 42.2%
R03 受検者 32,847 合格者 11,713 合格率 35.7%
平均合格率 36.1%
合格率参考サイト

第一次検定よりも第二次検定のほうが合格率が低いので、十分に対策を練って試験に臨みましょう。第一次検定に合格すれば「2級土木施工管理技士補」を取得できますが、やはり第二次検定に合格し、『2級土木施工管理技士』を取得することを強くおすすめします。

2級土木施工管理技士のおすすめ過去問


ここでは、おすすめの過去問集を紹介します。

1.2級土木施工管理 第一次・第二次検定問題解説集 2022年版 著:地域開発研究所

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おすすめポイント

1.全問を通してなぜ間違っているのか?どうして正しいのか?を解説しているので知識として定着させやすい
2.過去6年分(H28年~)の全問題を収録
3.第一次検定・第二次検定に対応

2.プロが教える 2級土木施工管理 第一次検定 【2022年1月第1版】著:濱田 吉也・大石 嘉昭

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おすすめポイント

1.過去問をベース(過去10年分)にしたテキスト
2.YouTubeでも大人気の現役講師が徹底分析
3.授業での板書を再現した「合格ノート」付き

3.2022年版 2級土木施工 第1次&第2次検定 徹底図解テキスト 著:土木施工管理技術検定試験研究会

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おすすめポイント

1.各分野の学習ポイントを、イラストや図表を使って丁寧に解説
2.経験していない専門分野や苦手な分野についても、体系的に、効果的に学習可能
3.管理項目ごとに、さまざまなバリエーションを候補に挙げ、新傾向に対応

このほかにもスマートフォンの過去問アプリを使って、隙間時間を利用する学習方法もあります。

まとめ


2級土木施工管理技士の資格は、土木工事の監督・指揮が行える国家資格です。

第一次検定・第二次検定に合格すれば、2級土木施工管理技士の資格が取得できます。

第一次検定の平均合格率は66.1%、第二次検定の平均合格率は36.1%と、第二次検定のほうが合格率が低いです。

勉強方法は、過去問を何度も繰り返し学習する方法が一番ですが、スマートフォンのアプリで学習する方法もあります。

国家資格取得者になると業務可能範囲が広がり、スキルアップやキャリアップにも繋がります。

1級土木施工管理技士については以下の記事で詳しく解説しております。
1級土木施工管理技士の年収はいくら?資格手当の相場や2級との違いとは

また、あなたが監督・指揮した『仕事』が地図に載り、誰かの生活になくてはならないものを作っているという意味でも、国家資格を取る意義はあります。

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