地業は、砂利や割栗石(わりぐりいし)を敷いて、建物の基礎を支えられるように地面を加工することを指します。基礎ベースからの荷重を地盤に安全に伝えることを目的としておこないます。支持地盤が地表から浅いところにあるケースで、それ自体で建築物を支えられるときに、割栗石などを並べて締め固めるのが割栗地業です。地盤面はできる限り平たんにしておこないます。割栗ではなく砕石を利用しておこなう場合は砕石地業といいます。
また、支持地盤が地表から深いところにあり、弱いケースでは、杭を打ち込む地業などがおこなわれます。土質や強度によってさまざまな手法が用いられるのが特徴です。
その他、公共工事標準仕様書によると、地業工事は大きく4つにわけられます。「既製コンクリート杭地業」、「鋼杭地業」、「場所打ちコンクリート杭地業」、「砂利・砂・捨てコンクリート地業等」です。ただ、捨てコンクリート地業は、基礎を支えたり、地盤を強化するためにおこなうものではありません。砂利や砂地業などを実施した後、厚さ5cmから10cmほどのコンクリートを平らに敷き均す作業です。地業工事には、根切りや埋め戻し、山留などの工事は含まれないため注意が必要です。