直流電動機とは、磁石のN極とS極の磁界の間に電線の輪(コイル)を設けて電流を流すことにり、フレミング左手の法則によって電線の輪に右回りの力が働き回転し始め、電流の向きを変えることで回転を継続させる原理を応用した機構を指します。
実際の直流電動機では120度毎に電線の輪を配置し、回転の継続を維持させています。
電気エネルギーを力学エネルギーに変換する機器であると言い換えることができます。
直流電動機は、電気小巻線と界磁巻線の接続方法によって4つの種類があります。
「直巻電動機」は、低速で大きなトルクを発生すること、負荷が下がると回転速度が上がるという特徴があります。負荷電流の増減によって回転速度が変化するため、変速度電動機と呼ばれています。低速回転で大きな回転力(トルク)を出力するため、電車モーターやクレーンで用いられています。
「分巻電動機」は、負荷に関わらず回転速度を一定に保つことが特徴です。
「複巻電動機」は、直巻電動機と分巻電動機の特徴を組み合わせたもので、電気的なブレーキ制御が可能です。
「他励磁電動機(たれいじでんどうき)」は、界磁巻線と電機子の巻線を別々に接続したことで電流の制御を行え、広範囲の速度制御が可能です。負荷の変化に関わらず回転速度が一定なため、定速度電動機と呼ばれています。