突き出し窓は、ガラス戸の上を軸に下側を外に押し出して開くタイプの窓を指しています。古くから日本にある蔀戸(しとみど)に似たような形をしています。開くとおおいかくすようになるため、雨の侵入を防げるのがメリットです。さらに、型板ガラスなどと組み合わせて、外からの視界を遮られることも魅力のひとつです。

たとえば、すりガラスあるいはデザイン性のあるガラスなどを用いれば、開けた際も外から見えません。メリットの多い突き出し窓ですが、デメリットも存在します。1つ目は、他の窓と比較して風通しがあまりよくないことです。2つ目は、室外にスペースを確保しておかなければいけないことです。室外にスペースを用意できない場合、設置できません。

また、ハンドルを押すとそのまま平行に窓を10cm程度外側に押し出せる窓のことを「平行突き出し窓」といいます。窓枠と窓との間にできた四方の隙間が通気面です。そのため、温度差による気流効果で効率よく通風および換気ができます。風が直接入らないので、換気はスムーズです。たとえば、住宅密集地など、隣家との間が狭いところに向いています。さらに、侵入窃盗に狙われやすいところや、水回りに設置するのが適しています。