パイプシャフトとは、上下水道やガスの配管を建物内の上下階、縦方向につなぐ空間のことを指します。
間取図の上ではPipe Shaftの略字で「PS」と表示され、マンションなどの集合住宅では、給水管とガス管は、電気、ガス、水道のメーターボックス(Meter Box)に収納され「MB」または「MBPS」と表示されます。
リフォームの際には、排水管の横引き管を一定の傾斜に保つ必要があるため、パイプシャフトから離れた位置に水回りを配置するのは難しく、またパイプシャフトそのものの移動も困難です。
耐火建築物および準耐火建築物に対して防火区画が定められており、耐火構造物の床、耐火壁、防火設備などを用いて火災を局所に留める役割があります。その中に竪穴区画として階段や吹き抜け、エレベータシャフト、パイプシャフトが位置付けられています。その他、水平方向への延焼を防止するための面積区画、下階からの火災の影響を防止するための水平区画、用途の異なる部分を明示するための異種用途区画があります。
パイプシャフト内の配管敷設要領として、配管はシャフト壁に片寄せさせて整然と並べ、施行や保守点検が容易となるようにすること、また、シャフト内の配管の相互間隔は、防音材等の被覆面の外法で150mm以上とすることが挙げられています。