ダクトとは、建築物内に空気の通り道として設置される導管のこと。日本語では風導管・通風管という言い方もある。ガスや水の通るパイプをまとめて配管する筒状のものをダクトと呼ぶ場合も。
ダクトは空調・換気・排煙などの目的で設置する。厨房の換気扇と屋外の排気口や、エアコンと室外機の接続などに用いられる。

ダクトには亜鉛メッキ鋼板がよく使われる。その他にはガルバリウム鋼板・ステンレス鋼板・塩ビ被覆鋼板など。防サビ対策にはステンレス、水場周辺ではガルバリウムがよく使われる。

形は角ダクトと呼ばれる長方形のものが多い。円形のスパイラルダクトや楕円形のオーバルダクトもある。角ダクトや丸ダクトの設置が難しい場所には、蛇腹のように曲げられるフレキシブルダクトを導入すると良い。
角ダクトを設置する場合、ダクトの末端部分で数センチほど直角に折り曲がったような形をしているフランジと呼ばれる部分を、つなぎ合わせて接続するのが一般的である。特殊な接合クリップで固定する、共板フランジ工法が用いられることが多い。L字型の板をボルトやナットで固定するアングルフランジ工法や、あらかじめ作っておいたフランジの枠にダクトを差し込んでスポット溶接するスライドオンフランジ工法なども採用されている。