礫は小さい石のことで、地盤工学会によれば「粒径2mmから75mm」の土粒子を指します。さまざまな色、きめのものがあり、多くは滑らかですが他の岩石や礫との接触頻度によっては跡のある礫も存在します。土粒子はいくつかにわかれていますが、その中でも粒径が大きい部類です。礫は、3種類にわかれます。2mmから5mmは「細礫」です。5mmから20mmは「中礫」といいます。一番大きい分類に該当するのは「粗礫」といい、20mmから75mmです。

また、地盤工学における分類は、0.075mmから2mmの大きさは砂、75mmより大きいのは石です。そのほかにも、0.005mmから0.075mmの大きさをシルト、0.005mmより小さいのは粘土といいます。

その他、礫で構成される地層を礫層といいます。地盤のN値が大きい、つまり地盤の強度が高いのが特徴です。建築基準法施行令93条で地盤の調査を実施しない場合の地盤の許容応力度が記載されています。それによると、密実な礫層の許容応力度は300kN/㎡です。さらに、礫を多く含んでいる土を礫質土といいます。粗粒分を50%超含んでおり、砂分より礫分が多い土のことをいいます。N値が砂質土や粘性土と比較して大きいのが特徴です。