PERTとは、Program Evaluation and Review Techniqueの略。建築プロジェクトにおいて、開始から完了までの一連の流れを最短時間(クリティカルパス)で行うための手法のことをいう。建築工事では工程を管理する上で用いられている。特に大規模な建設工事であるほど、作業の前後関係を把握しやすい。

PERTは実施する作業ごとに分類し、実行する順番に表記し矢線図を作成する。この図のことをアローダイアグラムと呼ぶ。プロジェクトを完結するために必要となる作業と、各作業に要する時間を可視化したものといえる。また矢線のとおりに計画を進めるため、実際の作業順序を明確にできるという特徴もある。

クリティカルパスを見つけると、各作業ごとの所要時間から工事全体の作業時間を算出できる。そのため、大規模な建築プロジェクトの場合でも計画段階からスケジュールを立てることが可能。また、同時に実施できる作業を把握しやすくなる。さらに、クリティカルパスを短縮することで工程短縮が実現が可能となる。

また、ある作業を行うためには重機が必要となるが台数に限りがある場合など、資源制約を考慮してアローダイアグラムを修正する必要がある。