親方(おやかた)とは、建設現場においての専門職人組織で、師弟関係により職人を指導、監督する立場の人のことを言います。親方は自分もその職種の仕事をしながら、弟子や後輩に仕事を教えて行きます。かつては親分子方の封建制度の中、親方は年季契約を結んだ子方を家族の様に家に住み込ませて労働力を確保し、事業経営を行いました。子方は居住場所を得ながら技能を習得して行きます。

様々な業種で親方はいますが、特に大工の親方は敬意をもって「棟梁(とうりょう)」、鳶の親方を「頭(かしら)」と言い、親しみをもって「親父(おやじ)」とも呼ばれます。また、労働力を雇わず一人で事業を行う事業主のことを「一人親方(ひとりおやかた)」と言います。近年では労務環境上の問題もあり、職人の事業所も組織化され、親方のことを「職長(しょくちょう)」、子を「作業員(さぎょういん)」と呼ばれるようになりました。元請のゼネコンから発注を請ける際には、親方は職長としての「職長・安全衛生責任者教育」の受講と職種ごとの「作業主任者資格」の取得が必要となりました。

また、職長は「安全衛生責任者」として、雇われている作業員の安全と労働環境の改善に努めてゆくこととなります。名前は変わりましたが、雇っている作業員の仕事や生活の面でも面倒をみて、まとめて行くことを「親方気質(おやかたきしつ)」と言います。