平行定規とは、平行線を引くための製図道具である。
西洋では、18世紀頃から主に海図を読み取るために平行定規が使われていた。日本では、1950年代より製図板が製造されるようになり、製図板に平行定規が取り付けられるようになる。

元来の平行定規は、2つの定規を2つのアームで連結させたもの。広げると平行四辺形のようになる。
製図板にも平行定規と呼ばれるものが付属しているが、仕組みは元来のものと違い、1本の直線定規の左右をワイヤーで吊って平行に上下する。四隅の滑車でワイヤーを動かして、定規が常に平行を保つようになっている。製図板に付属する平行定規にはマグネットが付いており、製図用紙を固定できるようになっている。

平行定規を使う時は、横線は平行定規に合わせて右利きの場合左から右へ線を引く。縦線の場合、平行定規に直角の部分がある定規を当てて線を引くと良い。右利きの者は左から右へ作図したほうが図面は汚れにくい。
建築士試験には設計製図試験があり、平行定規の持ち込みが認められている。製図板の大きさはA2用までで、水平線が引けるものに限られる。

近年はCADで設計することが多くなった。そのため、試験以外で平行定規や製図板はあまり使われない傾向にある。