見た目は似ているけど……という方も多いですよね。
実は全部種類が違うのです。
そこで今回は、コンパネ・合板・ベニヤそれぞれの違いについて解説していきます。
目次
コンパネとは
まず、コンパネについて説明していきます。コンパネとは、コンクリートパネルの略称です。コンクリートパネルは、基礎工事におけるコンクリートを打ち固める際に使う型枠です。最近はテーブルや棚など、家具のDIYの用途で使う方も増えています。ベニヤとの関係性としては、ベニヤを原材料として合板の加工をしたものをコンパネと呼びます。
コンパネは板の基本サイズが900×1800mmになっており、 厚さは12mmがほとんどです
コンパネを使うメリット
コンパネを使うメリットはいくつかあります。
1つ目は強度です。コンパネは5枚のベニヤ板を合わせて作っています。また、接着の際に木の繊維の咆哮をずらして重ねていることもあり、高い強度を誇ります。
2つ目は価格面です。コンパネは他の合板と比べ、低価格で入手する事ができます。また、ホームセンターなどでも取り扱っている為、購入が容易という点も挙げられるでしょう。
3つ目は耐水性の高さです。コンパネは高い耐水性を持った合板で、雨や湿気に対しても強いという特徴があります。
ベニヤ・合板などとの違い
それではベニヤと合板など、それぞれの違いについても見ていきます。
ベニヤ
ベニヤとは、コンパネや合板の元となる木の板です。木の丸太を原材料として、かつら剥きにして適切なサイズにカットされた薄い板を指します。
ベニヤは単層の板のことを指し、ベニヤを重ねて圧着するとベニヤ合板になります。
ベニヤ合板のことを略して「ベニヤ板」と呼ぶ方も多くなっています。ホームセンターではラワン材のベニヤが多いと思います。
ベニヤの耐水性は「T」で表示
「T1」は耐水性の高い耐水合板=耐水ベニヤという意味になり、「T2」はその反対で耐水性がなく、洗面所や浴室などの水や湿気のあるところでは使えない素材となります。
ベニヤといわれている合板で、広く使われている合板はラワン、シナなど広葉樹が主な原木で、樹種の名前をつけて呼びます。
ベニヤ合板は種類が豊富
ベニヤ合板にはいくつも種類があります。
例えば、ラワン合板は樹種「ラワン」から取れたもので作られた合板です。
ホワイトラワン・レッドラワンなどと呼ばれることもあります。名前のとおり、白色と赤に近い茶色の色をしています。
ラワン合板は価格がほかの合板と比べて安いこともあり、もっともよく使われています。
シナノキから取れたもので作られた合板は「シナベニヤ」と呼ばれることがあります。白に近い色をしており、綺麗な表面をしています。
合板の中では高価な部類に入るので、使う箇所によっては予算に注意が必要です。針葉樹合板は赤松・ヒノキなどの針葉樹から取れたもので作られた合板です。構造用として使われることが多いのですが、表面はあまりキレイではありません。見えるところ・触れるところに使う場合にはそのまま使わず、やすりをかけて使います。
OSB合板は木材を破片状にして接着剤・高温プレス処理で板材にしたものです。
DIYでも利用されることが多いものです。このほかは普通合板、コンクリート型枠用合板、構造用合板、天然木化粧合板、特殊加工化粧合板です。
合板
ベニヤ板を接着剤で合わせた加工品である板を合板と呼びます。合板は「断熱性」「吸音性」「調湿作用」などはそのまま、建築建材として活用されることの多いものです。薄い板を、接着剤で貼り合わせて作った木の板です。
重ねる枚数は、通常奇数枚で、一般的な合板には、3プライや5プライ、7プライなどがあります。
合板は薄くスライスした単板であるベニヤを交互に合わせていきます。
側面から見ると奇数枚の複合形状になっています。コンパネとの関係性は、原材料は同じベニヤですが、合板としての規格が異なると考えると分かりやすいです。
使用される環境に適したランクの合板を使う
接着の程度も環境に配慮したランクがついています。
常時湿潤状態での使用を特類、断続的湿潤状態での使用を1類、時々湿潤状態での使用を2類に区分します。
普通合板、天然木化粧合板、特殊加工化粧合板は1類又は2類、コンクリート型枠用合板は1類、構造用合板は特類又は1類の基準に達しなければいけません。ホルムアルデヒドを含む接着剤を使用していない場合を除いて、ホルムアルデヒドの放散量を表示しなければなりません。
品質に関しては、普通合板は表板の品質によって、広葉樹単板の場合は1等、2等と表示し、針葉樹単板の場合はAからDまでの符号で表示します。
コンクリート型枠用合板も板面の品質によってAからDまでの符号で表します。
構造用合板では曲げの性能によって1級か2級とし、板面の品質はAからDまでのランクで分けています。
天然木化粧合板には板面の品質基準はありません。
特殊加工化粧品は、表面性能に関する4つの基準が定められています。
それでは代表的な合板についてチェックしておきましょう。
普通合板
普通合板はプライウッド(Plywood)とも呼ばれ、木材を薄くむいた板(=ベニヤ)を、木目が直交するように重ね、接着剤で貼り合わせたものになります。木地のままで一般用途に用いられます。
構造用合板
構造用合板は、建築物の構造用耐力部材として用いられる合板です。
建築に使用される合板で、使用される箇所により厚さが決まっており、壁下地・床下地・屋根下地などに使用されます。
その強度等級やシックハウス症候群に影響のあるホルムアルデヒドの放散量などが、日本農林規格 (JAS)によって明確に定められており、接着材の性能・表面材の品質なども定められている合板です。
合板の中でも、強度が必要な場合に利用されるものと考えると分かりやすいです。それぞれ分かりやすく表にまとめると以下のようになります。
コンパネ | 普通合板 | 構造用合板 | |
規格 | 厚さ12.0mm~24.0mm
幅500mm~1200mm 長さ2000mm~2400mm |
厚さ2.3mm~24.0mm
幅910mm~1220mm 長さ910mm~3030mm |
厚さ5.0mm~35.0mm
幅900mm~1220mm 長さ1,800mm~2730mm |
用途 | コンクリートの型枠に利用 | DIY他不特定の用途に幅広く利用 | 建築物の壁や床、屋根の下地など、強度が必要な場面で利用 |
ベニヤ用接着剤の種類
接着剤にも種類があります。
水性系接着剤、溶剤系接着剤、化学反応系接着剤などに分類されていて、その中でさらにさまざまな接着剤に分かれることとなります。
メラミン樹脂接着剤
メラミンとホルマリンを主原料とする接着剤です。
常温硬化が難しいので加熱接着を行います。耐水性、耐熱性、耐老化性に優れていますが、保存性が悪いことと、高価である点が難点でもあります。
ユリア樹脂接着剤
尿素(ユリア)とホルマリンを主原料とする接着剤です。
常温接着用(濃縮型)と加熱接着用(未濃縮型)があり、粘度調整に水を加えて使用します。
家屋内装や多少湿気のある場所でも使用できる合板で、住宅、船舶、車両等の内装用合板(ベニヤ)、家具用合板に用いられます。
増量ユリア樹脂接着剤、カゼイングルー
家具や全く湿気のない場所で使用する合板に用いられることが多いため、現在では特殊用途に限られ、生産量もきわめて少ないです。
フェノール樹脂接着剤
フェノールとホルマリンを主原料とする接着剤です。
常温接着用と加熱接着用があります。使用時には充填剤(クルミ粉や木粉等)や、増量剤(小麦粉、炭酸カルシウム等)、水を混合して調整します。
まとめ
コンパネ、合板、ベニヤ板、どれも同じようでいて違いがあるということがお分かりいただけたでしょうか。
実は単に呼び名が違うだけではなく、それぞれに特徴があるので、用途や基準によって使い分けられているのですね。
素材を使う際の参考にしてみてください。
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