業務内容は、1級建築施工管理技士と同じ工程管理や品質管理・安全管理などを行えます。しかし、2級建築施工管理技士の試験は「建築」「躯体」「仕上げ」という3つの分野に第二次検定受検種別がわかれており、合格後は取得した『資格の分野の業務』にしか携わることができません。
2級建築施工管理技士を取得するメリットは、次の通りです。
・給与アップが可能
・転職に有利(近年は既存建物の耐震補強工事やリフォームやリノベーション工事の需要が高まっている)
資格の全容がつかめたところで、次章から解説していきます。
目次
2級建築施工管理技士の試験内容と受検資格は?
ここでは、2級建築施工管理技士の試験内容と受検資格を解説していきます。
2級建築施工管理技士の試験内容
試験は、第一次検定と第二次検定にわかれています。第一次検定(午前)、第二次検定(午後)の両方が同日開催されます。
第一次検定は、「建築学等」「法規」「施工管理法」の構成で、内容は基本『四肢一択』です。答案用紙はマークシート方式で、必要解答数があるため注意が必要です。
※施工管理法の能力問題は『四肢二択』です。
建築学等
ここでは「建築学」の出題項目と問題数を解説します。
必要解答数が決まっていますが、選択問題なので勉強するなかで得意な科目を選択しましょう。
環境工学 3問
一般構造 4問
構造力学 3問
建築材料 4問
設備 その他計 3問 必須解答
計 17問 必要解答数 12問
※設備その他のみ、3問出題され3問とも必須解答なので必ず解答しましょう。
法規
こちらも選択問題です。過去問を解いて得意分野を探しましょう。
建築基準法 2問
建設業法 2問
労働基準法 1問
労働安全衛生法 1問
その他法規 2問
計 8問 必要解答数 6問
施工管理法
必須問題が 計14問出題され、必要解答数は全問の『14問』です。出題数と必要解答数が同じであっても、全問正解しなければならないわけではありません。
施工計画 3問
工程管理 2問
品質管理 3問
安全管理 2問
応用能力 4問
計 14問 必要解答数 計14問
第二次検定
第二次検定は、「施工経験記述」「施工用語」「工程管理」「法規」から1問ずつ、受検種別に「建築」「躯体」「仕上げ」から1問の計5問が出題されます。
試験内容まとめ
では、試験内容をまとめていきます。
第一次検定
建築学等 :問題数 17問 必要解答数 12問
法 規 :問題数 8問 必要解答数 6問
施 工 :問題数 11問 必要解答数 8問
施工管理法:問題数 14問 必要解答数 14問
計:問題数 50問 必要解答数 40問
第二次検定
経験記述 :1問 (施工管理・工程管理・品質管理のうち1問)
施工管理法 工程表 法規 施工です。
合格基準は第一次検定は60%以上正解、第二次検定は得点が60%以上です。
2級建築施工管理技士の受検資格は?
ここでは、2級建築施工管理技士の受検資格について解説していきます。
学歴と実務経験の決まりは、次の通りです。
・高度専門士の場合は指定学科卒業後1年以上、指定学科以外卒業は1年6ヶ月以上
・専門士の実務経験は指定学科卒業後2年以上 指定学科以外卒業は3年以上
・高等学校・専門学校の専門課程は指定学科卒業後3年以上、指定学科以外卒業は4年6ヶ月以上
・学歴不問は8年以上
最終学歴や経験等も関係してくるので、よく確認しておきましょう。
引用URL:https://www.fcip-shiken.jp/ken2/index.html
参考ソース:https://www.fcip-shiken.jp/pdf/2K_GJ_01.pdf
2級建築施工管理技士の合格率とおすすめ過去問
ここでは、気になる2級建築施工管理技士の合格率とおすすめ過去問について解説していきます。
結論は、年度によってバラツキはありますが、第一次検定の平均合格率は、35.84%、第二次検定の平均合格率は、28.88%です。
令和3年に「試験」から『検定』に名称が変わり、難易度がさがったのか、第一次検定の合格率は令和2年まで35%だったのに対して令和3年では49%に上昇し、第二次試験では令和2年の28.2%から令和3年には35.1%に上昇しています。
合格率から見るとさほど難解ではないような数字ですが、受検している方のなかには、監督歴の長いスペシャリストも含まれていますので、決して難易度が低いわけではありません。毎日コツコツ隙間時間を利用し勉強することが何よりの合格の近道です。
おすすめの過去問 3選
ここではおすすめの過去問を紹介します
2022年版 2級建築施工管理技術検定 一次・二次検定標準問題集 コンデックス情報研究所
おすすめPOINT
・暗記に便利な赤シート付き
・短文解説なので覚えやすい
・問題の重要度を意味する☆表記
令和4年度版 2級建築施工管理技士第一次検定・第二次検定問題 総合資格学院
おすすめPOINT
・過去問5年分を収録
・令和3年度一次・二次検定の解説DVDが応募者全員プレゼント
・A5サイズなので持ち運びに便利でどこでも学習できる
2級建築施工 超速マスター 近藤 岳志
おすすめPOINT
・分かりやすい図で構成されていて、短文で解説されているからとても分かりやすい
・暗記箇所をまとめているので分かりやすい
・過去10年から出題傾向をまとめている
【参考ソース】
https://sekou-kyujin.com/learn/qualification/detail/73/
2級建築施工管理技士の試験日等のスケジュール
ここでは、試験日や合格発表、その前の願書の提出等も含めた詳しいスケジュールを解説していきます。
※平成30年度より、少子高齢化に伴う深刻な管理者不足のため、規制が緩和され検定回数が年1回から年2回へ改正しました。
検定区分は「第一次検定のみ」「第一次検定&第二次検定」「第二次検定のみ」の3つです。申込用紙もわかれているので注意してください。
また、インターネット申込は再受検者(「第一次検定のみ」申込者を除く)の方が申込みできます。
令和4年度(2022年)試験日程は次の通りです。
・後期の申込方法と申込期間
検定区分:第一次検定のみ
申込方法:書面
申込期間:7月5日(火)~7月19日(火)[消印有効]
試験日:11月13日(日)
合格発表:令和5年 1月20日(金)
検定区分:第一次検定&第二次検定、第二次検定のみ
申込方法:インターネット、書面
申込期間:インターネット:6月21日(火)9:00~7月19日(火)23:59
書面:7月5日(火)~7月19日(火)[消印有効]
試験日:11月13日(日)
合格発表:令和5年1月27日(金)
※第一次検定のみ受験の前期試験はすでに終了しています。
(引用元URL:https://www.fcip-shiken.jp/ken2/index.html)
引用元:https://www.fcip-shiken.jp/pdf/year_schedule.pdf
まとめ
2級建築施工管理技士とは、請負金額税込み4,000万円以下の現場監督ができ、仕事内容は管理面や客先との打ち合わせなど多岐にわたります。
2級建築施工管理技士に合格するための試験内容は、第一次検定は『四肢一択』『四肢二択』で、答案用紙はマークシート方式で行われます。第二次検定は、『記述式』『マークシート式』の2パターンあり、第一次検定・第二次検定共に、60%以上正解すれば合格です。
「広く浅い知識を体得」することが、2級建築施工管理技士の試験合格への近道です。また、試験内容や受検資格、試験のスケジュールなどは変わる可能性があるため、受検を決めたら必ず自身でもよく確認しましょう。第一次検定に合格すれば、2級建築施工管理技士補という資格が与えられます。
2級建築施工管理技士が携わる中小規模の工事は、大型工事に比べお客様との距離が非常に近い現場です。お客様から感謝の言葉をいただいたときは、あなた自身感動するに違いありません。
日々の業務、施工者の調整など、業務は幅広く大変な職業ですが、自分の現場をやり遂げたときの達成感は、何物にも代えがたい貴重な経験としてあなたの人生に刻まれていくでしょう。
2級建築施工管理技士の資格取得に、あなたも挑戦してみてはいかがでしょうか?
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