罫書く(けがく)とは、鉄板や角材などを加工するための印を書くことをいう。「罫書き」(けがき)ともいい、「罫書」「ケガキ」などと表記されることもある。

墨付けで木材などに寸法を表示するように、罫書くことで鋼材などにキズを付けて印を付ける。基準線や穴の中心位置など、部材の加工に必要な寸法を罫書く。墨では基準線が消えたり汚れたりすることがあるため、材料を罫書く方法が採用されている。
金属などを罫書く場合には、先端が硬く尖った材質でできている道具を使用することが求められる。直線などを引くケガキ針やトースカン、正確な円を書くためのコンパスや片パス、穴の中心位置を示すためのポンチやハイトゲージなどが使われる。罫書くための塗料があるが、鉛筆などで線を引くことも行われている。

正確に罫書くためには、設計図面をよく理解することが重要である。罫書く対象となる物に、図面で要求する罫書きができるか確認しなければならない。全体の形状や中心位置を把握することが必要。

また、罫書く際にはケガキ針などの針先や刃先は十分に尖らせるなど、使用する道具の整備や点検を怠ってはならない。ケガキ針を使用する場合は、針先の角度を60度くらいにするのが良い。何度も同じ線を罫書くと線が複雑になり見にくくなるため、一度で線が引けるようにする。