ばらすとは、足場や型枠などを解体するという意味で用いられます。分離するとバラバラになるイメージから、バラバラがばらすと動詞化したものだと言われています。また、足場仮設工事における組み立ての名称の「かけ」と一緒にして「かけばらし」、あるいは「かけばらい」と言われることもあります。ばらす工程自体は、かけの工程に対して人工数、工期ともに少なめに設定されているケースが多く、限られた人数と期間で効率よく足場を解体していく必要があります。

また、コンクリートの型枠を取り外すこともばらすといいます。ばらし屋という言葉もあり、コンクリート型枠を解体する職人のことを指し、解体工とも呼ばれます。実際には、型枠に流し込んだコンクリートの強度が出た時点で、バールなどを使用して型を外します。もともとは型枠大工が兼任するケースが多かったのですが、近年は専門家されてきているのも特徴です。解体工事施工技士の資格はそのうちのひとつで、解体工事施工に関連する総合的な資格です。全国解体工事業団体連合会が試験を実施しており、合格したものは解体工事を安全に施工するための技術や知識を有すると認められます。

その他、大きな岩石をクラッシャーで人工的に砕いて作ったものである砕石を、土木用語でバラスともいいます。