残土処分は、建設現場にて造成工事・掘削工事などで発生した余分な土を運搬車に積載して処分すること。残土処理とも呼ばれる工事がすべて完了した後に実施されることが多いが、工事の途中で実施される場合もある。

残土の正式名称は「建設発生土」である。建設副産物の一つでもあるが、残土は産業廃棄物に含まれていない。しかし産業廃棄物が混入されている場合は、それらを取り除かなければ産業廃棄物となる。工事の規模によって残土の量は異なるが、工事予算の超過を防ぐために施工計画時に把握しておくことが必要となる。

建設現場内の保管場所に残土を運搬し、盛土工事などに利用する場合も多い。残土の再利用により残土処分の費用が発生しない上、埋め戻しの際に土を新たに購入しなくて良いというメリットがある。ただし、残土を現場内で埋め立てに利用する際は、条例などの各種法令を遵守して行わなければならない。

残土処分の際、作業員と運搬車両との接触事故が懸念されるため、誘導員を配置して車両誘導を行い災害に努める必要がある。また、土の飛散がないようにすることや土で道路を汚すことがないような対策が重要である。

さらに、過去に土地所有者に許可を得ることなく残土を投棄する問題も発生し、大きな問題となった。建設現場従事者は適切な残土処分に努めなければならない。