座刳る(ざぐる)は、部材から釘頭などが飛び出てこないように、ドリルなどを用いて前もって掘り込んでおくことを意味しています。加えて、ネジなどの頭部が出っぱらないように開けられた穴のことを座刳り(ザグリ)と表現します。ネジなどの頭がきちんと隠れることにより、何かに当たったり、引っかかったりしてネジなどが緩んでしまうことを避けられます。

家具などは、基本的に座刳りを設けます。また、円形に掘り込む場合は、錐状の刃物を使用するため座刳りといいます。一方、四角に掘り込む場合は座掘りといいます。座刳りとあわせてキリという言葉が出てくることがあります。キリは、穴を開ける時に使用するドリルの直径のことを意味しています。例えば図面に、8キリと記載があれば8ミリの直径を持つドリルで穴を開けてくださいという意味です。

ただし、8キリで開けられた穴の実際の直径は8ミリを超えてしまうこともあるので注意が必要です。加えて、8キリ、13ザグリと定められているケースもあります。この場合は、直径8ミリのドリルで、直径13ミリのザグリを作るという意味を持ちます。深座刳りという言葉も出てきますが、深さが深いという意味で用いられるわけではなく、深さが定められた加工のことです。