掘削とは文字通り地盤や岩盤を取り除きながら地中を掘り進めて行く作業のことです。日本では古くから温泉や井戸の採掘で掘削が行われてきましたが、時代の移り変わりの中で地盤調査など研究目的でも行われるようになっています。
日本で行われる掘削作業は大きく重機と人力の2種類に分類されます。パワーショベルを始めとした特殊車両を使う重機作業は少ない人員で効率良く掘り進められるのが利点です。地盤が軟弱で不安定、作業スペースが狭いなど重機の使用が難しいと判断される現場ではスコップやつるはしを使って人の手で作業が行われます。
温泉、井戸といった数百メートル以上の掘削が必要な現場では重機や人力だけで進めるのは難しいのが実情です。こうした深層の作業ではボーリングと呼ばれる細長い筒状の掘削機器が使われます。床掘りのように作業後に穴を再び埋める必要がない点が掘削ならではの特徴です。
地盤や岩盤を取り除いて穴を掘ることを目的とする掘削は、道路や橋などの生活を豊かにする開発を行う土木業界の基本とも言える作業の一つです。そのほか、マンションやビルを建設する前の土台作りでも掘削が行われるので建築業界においても必要な作業と言われています。