コア抜きとは、建築物のある部分に後から円形の穴を開けること。コア抜きを行うのは柱・梁・壁・床などである。建築物に新たに配管を設置する場合や電気・空調設備のケーブルを配線する場合にコア抜きを実施する。他にも、耐震診断を行う際のテストピースを採取する目的で利用されている。
ハンマードリルの先端にキリを取り付けて穴を開ける方法を「乾式穿孔」という。また、機械の先端に高強度のダイヤモンドビットを取り付けて穴を開ける方法を「湿式穿孔」という。
乾式穿孔は水を使用しないことが長所としてあげられるが、それにより粉じんが舞うためコア抜き作業の際は防じんメガネ・防じんマスクを着用して作業を行う必要がある。また、周囲に粉じんが飛ばないように養生も重要となる。湿式穿孔は水を使用することで粉じんを抑制できるが、電気機器を使用しているため水がかからないよう注意が必要。また、専用の機械の取り扱いが容易ではないことが難点といえる。
コア抜きを行う前に、穴を開けて問題がないかを事前調査が必要であり、鉄筋の配置を確認するためにはレントゲン撮影を実施する。また、コア抜き作業は大きな音を発するため、周囲の騒音対策に努めなければならない。さらに、粉じんの飛散防止、汚水・コンクリート塊の保管方法についても事前に確認すべき項目である。