埋め戻し(うめもどし)とは、根切りをして基礎や配管の地中工事の後に、掘った部分に土砂を埋めて元に戻すことを言います。水締め(みずじめ)とは、砂のような粗粒度を密に充填するために、埋め戻しした土砂に適量を散水し、下向きの浸透圧を利用して締め固めることを言います。
土は土粒子と空気、水などで構成されています。掘削(くっさく)した土は、ほぐれた時に空気を多く含み1.2倍程の容積となります。また、埋め戻しの土は締固めによって空気や水を排除することによって、0.9倍程に縮み固まります。よって、10m3の埋め戻しを行う場合には、10m3×1.2÷0.9=13.3m3の土量が必要となります。掘削によって発生した土は土質試験を行い、埋め戻しの可否を判定します。
締固めは水締め以外に、転圧(てんあつ)と呼ばれる工法があります。力を加えて空気を押し出し、締め固める方法です。転圧にはローラーやランマーなどの機械を用います。埋設物の破損に注意しながら、数回に分けて作業を行います。埋め戻しした土は、乾燥密度の割合で締固め度合いを管理します。締固めが不十分な場合、埋め戻し部分が時間の経過とともに沈下し、地震時には液状化などの障害が生じることもあるので、注意が必要です。