水研ぎとは、研磨の対象となる塗装面や個体材料の表面を、水滴で潤しながら研磨道具で研ぐことを指します。
湿潤材となる水などを使用せずに研磨することを「空研ぎ」と呼び、研磨による粉塵(削りカス)と熱の発生が短所となります。
また、油を湿潤材として研磨することを「油研ぎ」と呼び、研磨道具の研ぎ面(やすり)が目詰まりしにくく、対象物を何度でも繰り返して研磨できる長所があります。
塗装工事の工程は、「空研ぎ」で素地を平滑にする(下地補修を含む)、「下塗り」で下地と塗装面の両面を強化する、「中塗り」で下地を強化する、下塗りまたは中塗りの段階で塗面が硬化し乾燥した後に「水研ぎ」で塗面を平滑にする、さらに仕上げとしての「上塗り」で風雨や汚れへの耐性を強化するという流れです。
研磨道具は、研磨箇所や研磨量に応じてサンダーなどの電動工具やサンドペーパーをそのまま、または当て木(サンディングプロック)に巻いて用います。
サンドペーパーには、紙やすり、耐水ペーパー、布やすり、空研ぎやすり、ポリネットシートなどがあり、目の粗さは番手(数字による番号)で示されており、粗目(#40~#100)、中目(#120~#240)、細目(#280~#800)、極細目(#1000~)で区分けされています。