建築現場における工程とは、工事全体の流れを指す言葉である。「工事の過程」を略したものです。

土工事から杭・地業工事、躯体工事に仕上げ工事といった流れとなる。よって、1つの建築物が完成するまでに最低でも数ヶ月から数年かかるプロジェクトも存在する。

建築物を完成させる期間は決まっているため、その中で工事ごとの工程にかかる期間(工期)を守らなければならない。特に施工管理者は、進捗状況を把握した上で全体の工程が工期に収まるよう配慮しなければならない。

例えば、躯体工事は雨や台風など天候に左右され、休日や祝日は作業を実施しないことも多い。また、仕上げ工事は工事の種類が多くスケジュール調整が必要なため、工期が長くかかることも。よって、それらを考慮して工程を計画すべきである。

建築基準法では、建築物の安全性を高めるため、建築工事中の一定の工程を特定工程と位置付けしている。その工程に達した段階で、中間検査の受検が義務付けられる。中間検査に合格して中間検査合格証の交付を受けるまでは、指定した特定工程後の工程(後続工程)は施工できない。この特定工程は、自治体ごとに規模や構造など対象となるものが異なるため、その詳細を確認しておく必要がある。