弾性とは、外部からの応力を加えると伸縮などのひずみが生じ、その負荷を除けば元の状態に戻る性質のことをいいます。

例えば、輪ゴムについては「高弾性」と表現され、弾性限界が大きいことを示しますが、弾性係数(弾性率)、ヤング率でみると材料の剛性を示す特性値であり、このたわみにくさの指標に照らすと、その数値が小さくなることから剛性が低いということになります。言い換えると、ヤング率が大きければ硬く、変形しにくい材料であると捉えることができます。

弾性率とは、物質の変形のしにくさを表わす物理量で、弾性係数、弾性定数とも呼ばれます。

弾性率=応力/ひずみで示されます。国際単位系SIではパスカル(Pa)、ニュートン毎平方メートル(N/㎡)が用いられます。

弾性変形は伸縮または圧縮変形、せん断変形、体積変形の3種に分けられ、弾性率も引張弾性率(ヤング率)、せん断弾性率、体積弾性率の3種が存在し、各々の定義も異なります。

鋼材やアルミでは、強度の高さに関係なくヤング率は一定で、鋼材のヤング率が20,5000、アルミが7,000、木材が7,000~12,000となります。

コンクリートでは、強度が高くなるにつれてヤング率も高くなります。
Ec=3.35×10の4乗× (γ/24)の2乗×(Fc/60)の1/3乗
γ:コンクリートの単位体積重量
Fc:コンクリートの設計基準強度