開き戸(ひらきど)とは、戸の端部に丁番や軸金物などを取り付け回転軸とし、開閉する建具のことを言います。建具の戸が1枚のものを片開き戸、2枚のものを両開き戸、両方向に開くものを自在戸と言います。
戸を引いて開く場合、回転軸が右側にあるものを右勝手、左側にあるものを左勝手と言い、多くの右利きの人は右勝手の方が使い易くなります。戸を開閉する際にスペースが必要となるので、廊下側に設置する場合、通行の妨げとなるので室内側に開くように配慮します。避難階段に用いる場合には避難方向を意識し、上層階は階段方向へ、1階等の避難階は階段から出る方向に開く様にします。
開き戸は建具の戸と枠の間に隙間が少なく、気密性や遮音性に優れています。更に遮音性を高める場合は枠の下部に沓摺(くつづり)を設けゴムなどのパッキンを取り付けます。ドアノブもグレモン式として戸と枠を密着させます。トイレや浴室などの換気を必要とする室で引き戸を用いる場合には、換気用の開口として戸の下部を切り込んだアンダーカットやガラリを設けて風の通り道を作ります。尚、溝に沿って横に開く建具のことを引き戸(ひきど)、扉が折れ曲がって横に引くものを折れ戸(おれど)と言います。
【参考動画】
こちらの動画では開き戸の作り方について実演で解説されています。