圧縮強度とは、材料や製品の強度を示す値のことです。圧縮する力(荷重)に対してどのくらい耐えられるのかを数値で表します。建材であるコンクリートや金属のほか、プラスチックやセラミック、段ボールなどさまざまな材料や製品の安全性を確保するため、圧縮強度試験が行われています。
圧縮強度試験は、試験片を軸方向(上下または左右)から押しつぶす圧力をかける試験です。破壊されるまでに試験機がかけた最大荷重(N)を試験体の断面積(㎟)で割った値が、「圧縮強度N/㎟」として示されます。
建築では主にコンクリートの品質を示す指標として圧縮強度試験が行われています。試験の方法はJISA1108、サンプルの作成方法はJISA1132で規定されています。直径100mm、高さ200mmの円柱状のサンプルに、上下から圧縮を加え強度を測る試験です。一般的にコンクリートの設計基準強度(Fc)として18~24 N/㎟の圧縮強度が用いられています。
コンクリートは圧縮強度が大きい反面、引張強度が弱いという特性があります。一方、鉄筋は引張力に強いという特性を持っています。そのため引張力を負担する鉄筋を内部に入れて弱点を補強しているのが鉄筋コンクリートです。