熱貫流率とは、外壁と内壁からなる壁体を介し二つの流体間で熱移動が生じる際に、その熱の伝えやすさを表す数値です。例えば、建物の外部と内部との温度差が大きくなると、熱貫流率は高くなります。

例えば、窓ガラスの熱貫流率が高ければ、窓ガラスの室内側に結露ができます。室内の空気中の水蒸気が冷たいガラスに触れて生じる現象です。熱貫流率が低い、いわゆる断熱性の高い窓ガラスでは結露が生じ難くなります。

熱貫流率はU値として表され、国際単位系でW/㎡・Kと表されます。また、熱通過率、総括伝熱係数と呼ばれることもあります。

貫流する熱Φは、次のような式で表されます。

Φ=A×U×(T1-T2)

A:建物の表面積
U:熱貫流率
T1:建物外部の温度
T2:建物内部の温度

代表的な建築部材のU値(W/㎡K)は、次のような数値です。

※「熱貫流率」は壁体の外部と内部との温度差が1K(ケルビン)ある場合に、1㎡の面積を何ワットの熱がその壁体を通過するかを表した値です。単位はワット/毎平方メートル毎ケルビン[W/(㎡ ・K)]と表されます。

単層ガラス: 5.7
low-e複層ガラス: 2.2
low-eトリプルガラス: 0.8
断熱性能の高い屋根: 0.15
断熱性能の低い屋根: 1.0
断熱性能の高い壁: 0.25
断熱性能の低い壁: 1.5
断熱性能の高い床: 0.2
断熱性能の低い床: 1.0

熱貫流率を計算する場合は、建物の構造を各層に分けて熱抵抗を算出します。各層の熱抵抗の総和の逆数が熱貫流率です。

熱抵抗=厚さ/熱伝導(K・㎡/W)
熱貫流率=熱伝導/厚さ(W/㎡・K)

※熱貫流率は、ISO 6946に準拠したソフトウェアにて算出できます。
※また、ISO 9869およびASTM C1155、モデルTRSYSに準拠した熱流センサーを利用して、熱貫流率を測定できます。