モンキレンチとは、モンキーレンチのことでボルトをつかむアゴ部分の幅をウォームギアによって自由に調整が可能なレンチのことを指す。日本工業規格での規格名称をモンキレンチと言う。現場では略称としてモンキーと呼ばれていることが多い。

使用できるサイズが個別に決まっているメガネレンチやラチェットレンチと違って可動式のアゴを調整してさまざまなサイズのボルトナットに使用できる。調整の幅に限度はあるもののモンキー1本で、一般的なサイズのボルトナットを締め付けができるので、持ち歩ける工具の量が限られる現場作業には非常に利便性が高い。ただその一方では、ギア機構を利用しているためにどうしてもガタつきやすく、アゴ部分がしっかりと固定されずにボルトナットを締め付けると六角角部をつぶしてしまい空回りしてしまう原因を作ってしまう。そのため仮締めには向いているが、本締めや錆びて回しにくくなっているボルトナットにはしっかりトルクをかけられるメガネレンチやラチェットレンチを使用するのが望ましい。

意外にも歴史は古く、現在も使用されている形のものは1891年スウェーデンのJPヨハンセンに発明されたものが最初である。また近年では、長時間の作業でも疲れない様に持ち手部などを肉抜き軽量化した製品が多く販売されている。

モンキレンチ