鉄骨造と鉄筋コンクリート造を組み合わせた構造として、鉄骨鉄筋コンクリート造があります。鉄骨を建てた後で鉄骨の周りに鉄筋を組みコンクリートを打設したら完成です。SRC造と略されることも多いです。鉄骨鉄筋コンクリートはとても丈夫な構造であり、昔は超高層ビルなどで数多く使用されました。しかし、高強度コンクリートや鉄骨造の進化に伴い、近年はあまり使用されなくなってしまいました。
 
鉄骨鉄筋コンクリート造は、とても手間がかかる構造です。鉄骨を建てるだけでも大変ですが、配筋もしなければなりません。配筋の納まりも複雑ですので、しっかりと図面を確認しなければ、現場で配筋が納まらず、組めなくなる可能性があります。配筋をするために、仮設足場も必要です。また、配筋が終わると、コンクリートを打設しなければなりませんので、型枠を組む必要があります。コンクリートを打設すると、所定の強度が出るまで、数週間も待たなければなりません。このように、施工が難しく、コストや工期がかかるため、鉄骨造や鉄筋コンクリート造に取って代わられるようになっています。ですが、地震や火事にはトップクラスに強いことから、需要が全くないわけではありません。