ショートとは、抵抗をもつ物体を介さずにプラス極とマイナス極と直接つなぐことで、大量の電気が流れ火花を散らすような現象のこと。短絡とも呼ばれる非常に危険な回路である。私たちが普段使用している電気は、回路の途中に電気の流れを止める抵抗をもつ物体を設けているため、大量の電気が流れてしまうのを防いでくれている。しかし、誤った使用方法や劣化によってショートし、火災の発生や電化製品の故障、発熱の原因になる可能性がある。ショートを起こす原因として以下のことがあげられる。

・電源プラグに溜まったホコリによるショート

電源プラグの隙間に溜まったホコリが、湿気や水気を吸収し、そこに電気が流れるとショートが起る、これをトラッキング現象と呼ぶ。この現象は、ホコリが溜まりやすい家具や冷蔵庫の裏などに起こりやすい。

・電源タップの誤った使用によるショート

通常のコンセント数に対し延長コードやタップでコンセント数を増やし、複数の電化製品をつなげることをタコ足配線と呼ぶ。このタコ足配線によって、電気容量以上の電気が流れ、コードが高温になり、発火する可能性がある。

・コードの劣化・電気器具の破損によるショート

コードの劣化が進み、内部の導線が他の導線と接触するような状態になると、導線同士が接触し、ショートが起きる。また、故障した電化製品の内部が破損している場合も目に見えないところで起こる可能性がある。

・乾燥しているときは静電気に注意

冬場などの乾燥する時期に静電気が発生する。静電気はホコリを引き寄せる働きがあり、電源プラグにホコリが付着し、トラッキング現象が起こる場合がある。