短絡は、電気回路のショートのことを意味しています。電子部品の劣化や事故、ハンダ付けの不良などが原因で発生します。部品が壊れるほどの電流が流れたりすることで、当初に想定していた運用ができなくなります。加えて、熱や火花が生じて火災の原因になることもあるので注意が必要です。特に高圧電流のケースでは、遮断機が作動して地域一帯の電力が止まってしまうこともあり、最悪の場合損害賠償の請求などを問われる可能性もあります。

短絡はいつ発生するかわからないので、定期的なメンテナンスをする必要があります。点検では被覆部分の損傷や劣化を迅速に把握し、対応します。商業施設やオフィスビルなどにおいては、年次や月次で点検日が設けられていることが多いです。また、結線部などを補強するのも短絡を防ぐためには有効です。結線部は、被覆されている配線部分より劣化が起きやすいという特徴があります。

さらに、決められた数値以上の電力が機器などに流れるケースを想定し、配線遮断機を用いるのも効果的です。短絡が起きた場合でも、火花や配線が焼けてしまうことを防げるため、火事を防げます。その他、電気回路の2点間が小さな抵抗で結ばれることを意味する場合もあります。